研究課題/領域番号 |
05302001
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
川中 宣明 大阪大学, 理学部, 教授 (10028219)
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研究分担者 |
谷崎 俊之 広島大学, 理学部, 教授 (70142916)
堀田 良之 東北大学, 理学部, 教授 (70028190)
吉田 知行 熊本大学, 理学部, 教授 (30002265)
八牧 宏美 筑波大学, 数学系, 助教授 (60028199)
坂内 英一 九州大学, 理学部, 教授 (10011652)
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キーワード | アダマール行列 / 結び目 / アソシエーション・スキーム / 有限群 / 有限単純群 / グラフ |
研究概要 |
坂内は、ジョーンズやイェーガーの意味でのスピン・モデルを一般化した宗政と綿谷による一般化されたスピン・モデルの概念を、さらに一般化することに成功し、いくつかの具体例を構成した。そのなかにはアダマール行列と密接に関連するものなど興味深いものがふくまれている。これらのスピン・モデルからは、結び目の位相不変量が構成されるが、具体的にどのようなものが得られるかは今後の検討課題である。坂内は、また代数的組み合わせ論におけるアソシエーション・スキームの概念と数理物理学におけるフュージョン代数の概念との関係について研究し、「代数的レベルでのフュージョン代数」の概念を提唱した。八牧は、偶数標数の有限体上のリー型の単純群の素数グラフの連結成分を分類した。これに先立って八牧が得ていた結果と合わせることにより、すべての有限単純群に対して、素数グラフの連結成分の分類が得られる。また、任意の有限群に対して、その素数グラフの連結成分の個数が6以下である、という著しい結果もえられる。これらの結果は八牧と飯寄によるフロベニウス予想の肯定的解決において、用いられた。吉田は、有限群において部分群と準同型の個数を数えることを考えた。例えば、八牧が解決したフロベニウス予想もこの種類の結果のひとつである。吉田が得た結果のひとつは、次のとおりである。「有限アーベル群Aから有限群Gへの準同型の個数は、Aの位数とGの位数の最大公約数で割りきることができる。」
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