研究課題/領域番号 |
05302029
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
矢川 元基 東京大学, 工学部, 教授 (40011100)
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研究分担者 |
吉村 忍 人工物工学研究センター, 助教授 (90201053)
結城 良治 生産技術研究所, 助教授 (70114709)
菊池 正紀 東京理科大学, 理工学部, 教授 (90107540)
福田 収一 東京都立科学技術大学, 工学部, 教授 (90107095)
本間 寛臣 豊橋技術科学大学, エネルギー工学系, 教授 (70016583)
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キーワード | 階層型ニューラルネットワーク / 計算力学 / 破壊力学 / 傾料機能材料 / 複合材料 / 溶接材料 / モデル簡略化 / 逆問題 |
研究概要 |
非均質構造材料には、多様な要求に応えるために複数の素材を積層化、分散化、傾斜機能化によって組み合わせたいわゆる複合材や、均質構造材料の接着・接合・溶接部を含む構造などが含まれる。均質材と比較すると、これらに共通する特徴として、構成素材の物性値の差、混合比率、混合法が材料のマクロ性能(剛性、破壊強度、継ぎ手効率、振動特性、熱、電気特性など)を決定する制御パラメータとして加わることが挙げられる。このために、その設計、評価、モデリングのあらゆる作業が格段に難しくなる。 本研究では、悪構造(ill-posed)の逆問題解析や最適化問題解析において特に大きな能力を発揮するニューラルネットワークと高精度の定量的な解析能力を有する計算力学シミュレーションを組み合わせた、非均質構造材料に対する高精度かつ高効率の設計・評価・モデリング手法について総合的に研究を行う。 本年度は、はじめに対象とする具体的な非均質構造材料の選定とそれらの設計・評価・モデリング上の課題の整理を行った。その結果、積層型複合材、傾斜機能材、溶接構造材、接合材を対象とし、それらを1.解析手法、2.非破壊評価手法、3.設計・モデリング手法という観点から総合的に研究することにした。主な成果としては、1.では球状粒子分散モデルを用いた、き裂を有する傾斜機能材料の熱衝撃破壊問題の数値解析法が開発された。2.では超音波による欠陥同定問題を対象としてニューラルネットワークの逆問題解析手法を適用し、学習パターンなどが学習効率や同定精度に与える影響を定量的に評価した。3.では、有限要素法振動解析を対象として、同一の振動特性を有する簡略化モデルを導出する手法を提案した。
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