研究概要 |
平成5年度の研究は,おおよそ計画通りに遂行された.平成5年度の研究実績の概要は以下の通りである. 1)仮想生産に関連する研究開発の現状調査 仮想生産ならびにそれと関連を有する研究の現状調査を行った.それにより,仮想生産の研究開発は,プロダクトモデル,設備モデル,プロセスモデル,およびビジネスモデルに大別することができ,現在のところプロダクトモデルとプロセスモデルの研究開発が進んでいるが,設備モデルを融合させた形のでの仮想生産の研究開発は不十分であることが明らかになった.また,調査の結果に基づき,仮想生産の実現に対する要求仕様を明確とした. 2)仮想生産実現の基本技術の検討と基本アーキテクチャの提案 情報処理技術を中心として仮想生産を実現する基本技術の現状と有効性を調査,検討を行った.その結果,仮想生産を実現する上で物理シミュレーションを高速に実行するための分散処理が重要であり,それを可能とするようモジュラー性の高い,モデリングとシミュレーションのシステムア 3)仮想生産を実行する計算機環境の構築,整備 今年度購入したワークステーション4台(うち一台はグラフィック用)を用いて分散モデリングならびにシミュレーションを行う計算機環境の整備を行った.具体的にはアプリケーション間のコミュニケーションプロトコルの実装や複数のシミュレーションの間の同期をとる仕組みの実装を行った.
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