研究課題/領域番号 |
05302046
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
西村 幸夫 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助教授 (20159081)
|
研究分担者 |
山崎 正史 立命館大学, 工学部, 助教授 (40109038)
福田 晴虔 大阪市立大学, 工学部, 助教授 (00047135)
|
キーワード | 歴史的市街地 / 保全 / 計画コントロール / 歴史的環境 |
研究概要 |
1955年東京大学による今井町町家調査にはじまる一連の調査結果を集大成し、その成果を建築史、建築計画、都市計画ならびに歴史的環境保全それぞれの分野において位置付けた。調査記録は『今井町の町並み(仮称)』として出版予定である。 特に1990年に始まる建築基準法緩和条例制定のための基礎調査の資料を再検討することにより、現行の建築基準法を歴史的市街地に適用する際の問題点とその今井町における実態を条文ごとに明らかにした。 さらにそうした法令が実際の伝統的町家のプランや構造等にどのような影響を及ぼしているのか、増改築にあたってどれだけの障害になっているのかを明らかにした。 これらの情報をもとに新たに今井町をはじめとする歴史的市街地向けの建築基準のあり方を考察した。 また、伝統的建造物群保存地区内で制定される保存計画が現在形骸化しており、これを積極的に将来の都市像を提示するような計画案として充実させてゆくことによって地区詳細計画を先取りした都市計画コントロールが可能であることを示した。 さらに住環境整備関係の補助金制度が次第に不良住宅改善の性格を薄めてゆき、良好な住環境の維持・創造へと向かっている現状を示し、住環境整備と歴史的環境保全の両制度の使い分けの検討をおこなった。
|