研究課題/領域番号 |
05302056
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
吉田 宏一郎 東京大学, 工学部, 教授 (90010694)
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研究分担者 |
平山 次清 横浜国立大学, 工学部, 教授 (00018061)
大楠 丹 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (70038537)
岡 徳昭 東京大学, 工学部, 助手 (80010891)
鈴木 英之 東京大学, 工学部, 助教授 (00196859)
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キーワード | 半潜水式構造体 / 波荷重 / 風荷重 / 相互干渉 / 流力弾性現象 / シミュレーション / 水槽実験 / 風洞実験 |
研究概要 |
1.大規模半潜水式構造体の波荷重の評価 多数のコラムとそれに支持された甲板構造を有する構造形式である大規模半潜水式構造の波荷重が、既開発の、コラムによる散乱波の干渉を考慮した計算法により精度よく評価できること、またコラムがその下部でロワーハルで結合されているような構造形式の場合へ拡張適用しても、ロワーハルによる干渉も考慮して、十分な精度が維持できることがシミュレーションと水槽実験の比較により明らかになった。この経過途中に行われたシミュレーションにおいて、50本、100本という多数の直径の大きいコラムが密に配置される場合、コラムの平面的配置に関し、周辺領域に存在するコラムに比較して、中央領域に存在するコラムの波荷重の大さきが相当大きくなり、さらに、特定の周波数において、その大きさがピーク的に大きくなる現象が見られた。これらは、一応、散乱波が外部へ逸散しにくいためと予想されるが、従来、認識されていない波荷重特性であり、水槽実験による検証が必要である。そこで年度内において、先に実行した水槽模型の2倍のコラム数を有する模型による追加実験を実施することとした。そのため、波荷重と構造変形能および係留システムのコンプライアンスとの干渉効果を対象とする波浪応答に関するシミュレーションとこれに対応する水槽実験は平成6年度で行うこととした。 2.大規模半潜水式構造体の風荷重研究の計画と準備 当初の計画では平成6年度に、風洞試験により風荷重と風応答との両方に関して研究を行う予定であったが、順序として風荷重から行うことになるが、これに要する準備、風洞占有期間、費用等の面から風応答までを含めることは不可能と判断され、剛な部分模型による風荷重分布の評価に集中することとした。吹出し口16m×1.8m;奥行き4mの開放型風洞に概寸法4m×2.5m×0.3mの模型を設置し、模型を構成する要素毎の抗力、揚力を計測するとともに空気流の可視化を行い、風軸方向における剥離と再付着、軸直交方向の端辺に沿う3次元流れの状態を観測し、風荷重の大きさと分布を把握する予定である。
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