研究分担者 |
岩田 知孝 京都大学, 防災研究所, 助手 (80211762)
纐纈 一起 東京大学, 地震研究所, 助手 (90134634)
笹谷 努 北海道大学, 理学部, 講師 (10002148)
瀬尾 和大 東京工業大学, 大学院・総合理工学科, 助教授 (30089825)
工藤 一嘉 東京大学, 地震研究所, 講師 (50012935)
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研究概要 |
1993年は1月15日釧路沖地震(M7.8),2月9日能登半島沖地震(M6.6),7月12日北海道南西沖地震(M7.8)と連続して被害地震が生じ,北海道南西沖地震では主に津波により死者・行方不明者200人を越す人的被害がでた。1月の釧路沖地震では,釧路気象台において気象庁87型電磁式強震計が導入されて以来初めての900galを越す大加速度が観測されたが,同気象台をはじめとする建物には軽微な被害をうけたものの,大破には至らなかったことが最大加速度値と被害との関連を再検討させる動機となった。1992年3月に第2回ESG国際研究集会が神奈川県小田原市で行われた際の実行委員会メンバーが中心となって,釧路における表層地質と地震動の関係を精査するための共同微動観測が93年8月に行われ,同時に共同強震観測網が設置された。我々の研究グループは,そのほとんどの構成メンバーがなんらかの形で釧路での共同微動/地震観測に参加していることもあり,本総合研究遂行のためのテストサイトのひとつとして釧路をあげ,本研究経費によって地震観測点を設けて地震観測網の1点を担うとともに,データの共有化をはじめとする共同研究を開始した。 また,1994年1月28,29日両日にわたり平成5年度総合研究(A)「強地震動の予測に関する研究」シンポジウムが大工大摂南大学創立60周年記念館で開催され,釧路での微動/地震観測報告,解析結果をはじめとして,研究分担者,研究協力者による研究発表が行われた。当日は研究グループのみならず,強震動予測研究に携わる研究者がのべ60名以上参加し,研究発表,議論,次年度への研究課題の意見交換が活発に行われた。なお,「強地震動の予測に関する研究」シンポジウムで発表された論文を中心に本研究に関連した論文を集約し,研究成果報告書として出版した。
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