研究課題/領域番号 |
05302073
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
西田 靖 宇都宮大学, 工学部, 教授 (00005315)
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研究分担者 |
間瀬 淳 筑波大, 物理工学, 助教授 (00023325)
北川 米喜 大阪大, レーザー研, 助教授 (40093405)
畠山 力三 東北大, 工学部, 助教授 (00108474)
小方 厚 高エネ研, 教授 (60023727)
杉原 亮 名大, プラズマ科学センター, 教授 (80023711)
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キーワード | プラズマ利用加速器 / 電子プラズマ波 / レーザー航跡場 / VpxB加速器 / プラズマレンズ / 電流駆動 / 磁気圏プラズマ / 天体プラズマ |
研究概要 |
本研究の当初の目的は(1)「大振幅プラズマ波動と粒子との相互作用」、(2)荷電粒子の「エネルギー分布関数の制御」、(3)「新方式プラズマ利用加速器」や「プラズマレンズ効果」、および(4)核融合プラズマの「電流駆動と補助加熱」における電子やイオンの加速機構の解明等を総合的に研究討論し、新しいプラズマ物理学の分野を開くことにある。 この目的を達成するために、今年度は2回の研究討論会を開催した。そして、各分担分野における課題の重要性と問題点の整理、あるいは新たな問題点の掘起こしを重点的に行った。第一回目は本研究計画に深い関連のあるパリ大学の2名の物理学者(日本学術振興会の招きにより宇都宮大学に滞在)の来日に合わせて、幾分的を絞った研究討論会とした。特に、プラズマ利用高エネルギー加速器に関する問題や、基礎的なプラズマと電磁場の非線形相互作用に関する問題などに関して広く議論された。第二回目は各分担者の今年度の成果報告的要素を強くした討論会とした。例えば、Vp×B加速器に関する一連の研究の内、今回始めて横波による電子の加速実験の結果が報告された。加速器は縦波を使用するのが従来の常識であったが、全く新しい原理の加速現象が実証されたことは特筆に値する。さらに、レーザーを使用した航跡場加速器のデータが世界に先駆けて紹介された。これらに加えて、プラズマ波動の計測法の原理と開発状況、新しい原理に基づいたプラズマ利用加速器の提案、地球磁気圏や天体プラズマ関連の問題点や実験室における模疑実験の紹介、及びピンチプラズマにおける粒子加速のモデルの提案等があった。さらに、来年度の重点課題なども含めて、研究会の持ち方、及び国際会議への対応について活発な討論がなされた。以上のように今年度は予期以上の成果を上げることができた。
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