研究課題
本研究は、平成5年度より3カ年計画で開始されたもので、大気圧下で各種放電プラズマを発生させ、このプラズマを用いて大気中に比較的希釈な状態で大気汚染ガス、フロンならびにその他のガス状有機物さらには排気ガス中に含まれることの多い、NO_Kなどの除去技術をそれぞれの研究者の行っている基礎研究をもとに互いの情報交換などと研究上の交流を主目的にしたものである。そのため、平成5年度には、7月、9月、11月(1回は九州で都合のつく者のみ参加)、12月、1月に会合を開き、電気、機械、化学の各分野での交流を図った。特に、11月1日にはシンポジウム形式で各分野での研究現況を紹介し、更に平成6年1月には本研究成果発表として広く一般の方にも呼びかけて60名の参加を得、熱心な討論、交流が図られた。その結果、有機物の処理では酸化反応と還元反応の両方があること、酸素と窒素の両方のラジカルが分解反応に寄与していること、水分の含有が酸化反応では有効であることが複数の研究者の間で明らかにされた。また、酸素の少ない燃焼排ガス処理でもアンモニアやメタンガスなどの添加物により極めて効果的にNO_K除去がなされること、水分添加が有効なこと、高速電子ビーム照射でも類似の反応が認められ、特に、エアロゾル形成があること、エネルギー効率向上が今後の議論の中心になること、電源との整合が問題となることなどが明らかにされた。現在、中間状態での反応生成物を分析中であり、これらの結果から反応機構を解明し、より効果的な手法を共同で開発する。
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