研究課題/領域番号 |
05302078
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小田 哲治 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (90107532)
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研究分担者 |
田畠 泰幸 労働省, 産業安全研究所, 部長
奥山 喜久夫 広島大学, 工学部, 教授 (00101197)
大久保 利一 大分大学, 工学部, 教授 (00094061)
岡崎 健 東京工学大学, 炭素循環素材研究センター, 教授 (20124729)
水野 彰 豊橋技術科学大学, エコロジー工学系, 教授 (20144199)
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キーワード | 非熱平衡プラズマ / 環境対策 / ガス処理 / 排ガス処理 / 揮発性有機物 |
研究概要 |
本研究は、平成5年度より3カ年計画で開始されたもので、その目的は、大気圧力下での空気あるいは、その燃焼排ガスを様々な放電プラズマに曝すことによって、空気中に希薄に存在している環境汚染有機気体(フロン,トリクレン,アセトン等の有害揮発性有機物)、あるいは、燃焼によって形成されるNOxなどを除去するための基礎技術を確立することを目的とし、特に、研究者相互間の交流を中心にしているものである。その最終年度に当たる平成7年度には、まず筑波地区における放電プラズマの応用研究状況を低温・高温プラズマ、粉体環境など様々な研究状況を見学すると共に、早朝より深夜までの討論を通じて、化学工学、分析、電気工学、機械工学の様々な専門家がそれぞれの技術を互いに伝えることあうことで相互の研究発展に重要な意見交換ができた。また、秋には、岡山大学で情報交換を行うと共にそれぞれの研究発表を行うことができた。一部には英語の発表も含まれていた。更に、3カ年の総決算として、平成7年12月26日、東京大学山上会館の大会議室において、総まとめのシンポジウムを開催した。年末の忙しい時期にも拘わらず60名以上の参加を得て熱心な討論が終日繰り広げられた。これらの成果として、揮発性有機物の処理においては、最終的には酸化反応であり、最終生成物としては炭酸ガスや水が形成されること、その酸化反応の途中においては高速電子、あるいは窒素ラジカルなどの影響と思われる結合の切断などが確認されたことなどが明らかにされた。また、NOx処理においては、残存酸素濃度依存性が高いこと、放電だけでは除去できず、アンモニアやその他の添加物が必要なこと、触媒反応との併用が効果が大きいことなどが明らかとなり、また、従来、実験グループで異なっていた性能を示す数値が近づき、性能評価の比較検討がはじめて実現可能となったのが今年度の新たな知見である。
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