研究課題/領域番号 |
05303006
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
中西 浩一郎 京都大学, 工学部, 教授 (80025890)
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研究分担者 |
岩井 芳夫 九州大学, 工学部, 助教授 (80176528)
藤原 一朗 大阪産業大学, 教養部, 助教授 (30148449)
宮野 義盛 岡山理科大学, 工学部, 助教授 (80109743)
上松 公彦 慶応義塾大学, 理工学部, 教授 (90051721)
北浦 和夫 大阪府立大学, 総合科学部, 教授 (30132723)
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キーワード | 物性計算法 / 分子シミュレーション / 拡散係数 |
研究概要 |
本研究は化学工業を中心として必要不可欠な、材料の物性の計算方法を分子レベルの情報を取り入れて再構成するための基礎研究であるが、今年度の目標としては平成5年度に引き続いて、(1)物性計算法の最近の進歩について調査、(2)これに基づいて最良の方法の推薦、及び(3)モデル流体の物性の分子シミュレーションによる計算法の開発と確立、の3点を挙げて研究を行った。94年9月と95年1月にはそれぞれほぼ全員の参加の下に、前者では招待講師としての本多一彦氏(豊橋技科大)の他、各4名の講演及び研究発表を行った。上記研究会等で明らかにされた成果をまとめると以下のようになる。第一回研究会(春日井市中部大学)の主題は分子間相互作用であり、本多と北浦は独自に提案している分子間重なり積分を含むポテンシャル関数を用いた液体アンモニアのモンテカルロ計算について、宮野は酸素分子の三体ポテンシャルについて検討した結果を報告した。第二回研究会(京都大学)では PVT関係、状態方程式、溶解度が主題である。中西はLJモデルの状態方程式と PVTデータについての最近の研究について、上松は PVTの精密な測定装置の開発とエタノールを含む流体系での測定結果について、藤原はLJ混合流体の超臨界状態での PVTと熱力学量のモンテカルロ・シミュレーションによる計算結果について、岩井は超臨界二酸化炭素への溶解度と溶媒和についての同種の計算結果について、新田は超臨界流体相からの吸着のシミュレーションについて、それぞれ報告した。これらの研究会を通じて、精密で信頼できる実測値の確立と分子シミュレーションの利用の重要性が確認された。
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