研究分担者 |
東田 陽博 金沢大学, 医学部, 教授 (30093066)
桐野 豊 東京大学, 薬学部, 教授 (10012668)
久保 義弘 東京都神経科学総合研究所, 主任研究員 (80211887)
楠見 明弘 東京大学, 教養学部, 助教授 (50169992)
葛西 道生 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (40022595)
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研究概要 |
本研究計画の目標は,イオンチャネルの動的構造機能関連をとらえる新しい研究方法と研究戦略を創出することにある.そのために,(1)Kチャネルを対象とした分子生物学と電気生理学によるオーソドックスな構造機能連関(高井,東田,葛西,久保),(2)モデルチャネルを用いた構造機能連関(老木,桐野,石田,曽我部),(3)新しい光学技術による動的構造の測定法の開発(木下,楠見,豊島)の3本柱を立てて研究を進めてきた.(1)と(2)は当初から着実に進展することが予想され,事実その通りであるが,一番困難が予想された(3)についても,本年度に入って,蛍光一分子測定,チャネル一分子標識,caged化合物を利用した時間分解3次元構造解析の実用化の見通しが立ち始め,近い将来これら3つのグループが実質的に協力しうる可能性が高まってきた.当面はチャネルの機能部位にこだわらず,まず1チャネル分子を標識し,その信号をとらえる技術を確立することが重要と考えている.一方、モデルチャネルでかなりの機能(イオン選択性、電位依存性など)を再現できるようになってきたので,その有利さを生かした動的構造機能連関の研究,特に分子動力学的アプローチの応用と限界を見極めたい.またその結果をいかに有用に天然チャネルの構造推定に利用できるかを検討したい.
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