研究課題/領域番号 |
05304056
|
研究種目 |
総合研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
細胞生物学
|
研究機関 | (財)癌研究会 |
研究代表者 |
小池 克郎 癌研究所, 部長 (30085625)
|
研究分担者 |
長田 重一 大阪バイオサイエンス研究所, 部長 (70114428)
竹市 雅俊 京都大学, 理学部, 教授 (00025454)
広川 信隆 東京大学, 医学部, 教授 (20010085)
岡山 博人 東京大学, 医学部, 教授 (40111950)
荒井 賢一 東京大学, 医科学研究所, 教授 (00012782)
|
研究期間 (年度) |
1993 – 1995
|
キーワード | GM-CSF / Fasリガンド / IP_3レセプター / アクチビン / HGFと器官再生 / ガドヘリンと細胞接着 / DNA複製関連蛋白質 / 酵母染色体複製開始 |
研究概要 |
細胞増殖のスイッチと生体高次機能の形成の研究において、細胞の数の増加、すなわちゲノム複製に至る過程の制御は中心的課題である。本研究では、増殖因子、分化誘導因子や接着因子による細胞増殖のスイッチのON/OFF機構に注目し、この機構が組織器官の形成や再生の制御にどのように関与しているかについて明らかにすることを目的とした研究と討論を行ない、下記にまとめた如くの多くの成果をあげた。 1.GM-CSF、Fasリガンドなどの細胞表面受容体への結合に伴う細胞増殖の促進あるいは細胞死を明らかにした。とくに、Fasリガンドについては、リンパ球での発現・分泌を新しく見つけた。 2.アクチビンによる内胚葉分化の誘導が新しく見つけられた。HGFにおいては、間葉由来の形態形成促進因子の役割を見つけた。 3.カドヘリンなどの細胞接着因子が上皮形態形成に必須であることを明らかにした。 4.神経系の発生分化におけるLP3レセプターのヘテロ四量体構造、神経細胞内の物質輸送にかかわる細胞骨格に結合するモーター分子を明らかにした。 5.細胞周期を調節するG2期チェックポイントの蛋白リン酸化酵素について新しい知見を得た。 6.DNA複製関連遺伝子、DNAポリメラーゼ、プライマーゼやヘリカーゼ遺伝子の発現制御機構について明らかにした。 7.ヒト培養細胞および酵母の複製開始点にかかわる複製関連蛋白質を解析し、Cdc7やDNAポリメラーゼαなどに新しい知見を得た。 加えて、本研究の大きな目的である研究討論会については、平成7年12月名古屋で行われた日本分子生物学会において、本研究グループが中心となり、シンポジウム「細胞の増殖と高次機能の形成制御」を行いその成果を発表した。外国からも第一線研究者を招き、最先端の話題について討論することが出来、今後の研究方向についての討論も十分に行われた。
|