| 研究課題/領域番号 |
05305002
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| 研究機関 | 東京大学 |
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研究代表者 |
町並 陸生 東京大学, 医学部(医), 教授 (30010052)
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| 研究分担者 |
石川 雄一 癌研究会癌研究所, 病理部, 研究員 (80222975)
森武 三郎 放射線医学総合研究所, 特別研究員 (00124248)
渡利 一夫 放射線医学総合研究所, 特別研究員 (70167196)
神代 正道 久留米大学, 医学部, 教授 (90080580)
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| キーワード | トロトラスト / 疫学 / 病理組織学 / 寿命 / 肝悪性腫瘍 |
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| 研究概要 |
森は、1945年から1992年末日までに剖検された「トロトラスト」血管内注入者370例に対して、日本病理剖検輯報より抽出した160,700例を「トロトラスト」被注入剖検例の対照群として置き、統計学的に解析したところ、肝悪性腫瘍、胆外胆管癌、肝硬変、白血病以外にも腹膜悪性腫瘍が「トロトラスト」群で有意の増加があることを明らかにした。同様に神代もトロトラスト肝腫瘍136例における他臓器癌の重複について、剖検記録をもとにトロトラストに関係のない肝癌症例465例(久留米大学症例)と比較し、トロトラスト患者では、非トロトラスト患者に比して肝悪性腫瘍のうち肝細胞癌における重複癌の頻度が著しく高いことを明らかにした。町並は9例のトロトラスト患者に発生した肝細胞癌と14例の非トロトラスト患者に発生した肝細胞癌について、ビクトリアブルーの染色性とp53蛋白の免疫組織化学的所見について比較検討し、非トロトラスト患者に発生した肝細胞癌症例にのみ、14例中2例にビクトリアブルー陽性の肝細胞とp53陽性の肝細胞癌細胞をみとめた。石川は、日本人トロトラスト患者剖検例42例の椎体を組織器学的に検討し、トロトラスト顆粒の分布様式を調べ、またTh-232の沈着量をX線蛍光分析装置を用いて定量したところ、顆粒の分布の仕方、および骨髄中のTh量は、骨髄疾患の有無や骨髄疾患の種類により差のないことがわかった。また、全身注入量のうち骨髄への分布の割合は、従来のKaul and Noffzの推定(9%)は、今回検討した約40例の分布の下限であり、平均分布はその約2倍であった。渡利は、重量分析、発光分光分析。ICP質量分析、吸光光度分析、放射化分析、放射線測定等によるトリウムの定量法について検討を行った。その結果、トリウムの含有量、試料の性質あるいは処理する量によって最も適した分析法を選択する必要があることが明らかになった。
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