研究課題/領域番号 |
05305005
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 京都大学 (1994-1995) 神戸大学 (1993) |
研究代表者 |
井出 千束 京都大学, 医学研究科, 教授 (70010080)
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研究分担者 |
遠山 稿二郎 岩手医科大学, 医学部, 助教授 (10129033)
林 基治 京都大学, 霊長類研究所, 教授 (10027500)
古川 昭栄 岐阜薬科大学, 薬学部, 教授 (90159129)
阿部 正隆 岩手医科大学, 医学部, 教授 (70048271)
平澤 泰介 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (40079851)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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キーワード | 再生軸索 / 基底膜 / NGF / bFGF / シュワン細胞 / 同種移植 / グリア細胞 / レーザー照射 |
研究概要 |
1.神経成長円錐の伸長機構 a.シナプトタグミン、SNAP-25、シンタキシンなどSNARE系の小胞関連蛋白とRab3Aの局在を明らかにし、小胞の開口によって成長円錐伸長のための膜の供給が行われることを示唆した。 b.接着分子としてN-カドヘリン、およびインテグリンα_<5,6>が関与していることを明らかにした。 2.栄養因子と受容体 a.BDNFとNT-3に対する抗体を作成した。 b.培養骨髄後根神経節細胞はBDNTとNT-3を合成し同時にTrkAとTrkBを発現していた。つまり自身で分泌と応答をしていると考えられる。高濃度Kclで膜分極させた神経細胞ではBDNFの発現が一過性に減弱した。つまり刺激の伝達機構ができ上がると神経細胞は標的で産生されるニューロトロフィンに依存するようになるものと考えられる。 c.サルの中枢神経におけるNGFの発現を調べたところ海馬や大脳皮質各部等に検出されるが、脊髄等には検出されない。すなわちNGFは大脳皮質や海馬で合成され、マイネルト基底核や中隔野のコリン作動性細胞の維持に関与している。また発生において小脳では遺伝子の発現量に見合ったNGFが小脳内に取り込まれ、視覚野ではNGFが前脳基底核のコリン作動性ニューロンに取り込まれていることが示唆された。 d.bFGFが、再生軸索の表面に発現されるbFGF受容体に結合して、伸長を促進させることを示した。 シュワン細胞の基底膜を用いた同種移植で、移植片にbFGFを投与することによって、サルとイヌにおいて長い(5cm以上)移植片でも同種移植が可能であるという結果を得ている。
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