本研究は、本来4か年で計画したが、2か年に変更して承認されたため、報告書作成のための分析期間を考慮に入れると、資料の収集を3か年から1年数カ月に期間を縮小して実施する必要が生じた。そのため、新たな資料収集に重点を置くより、これまでに行ってきた研究資料を継続して蓄積することと、その分析作業を本格的に開始することを最重点とし、可能な範囲で新たな資料の収集も行った。 分析作業について結果がまとまり、公表したものは、裏面の研究発表に記載した。現在、主要な作業は、これ迄、研究費の不足から着手できなかった、電子計算機による分析を可能とするために必要な、資料のコーディングと入力作業であり、これは順調に進展している。追跡期間を予定から変更して短縮したため、未熟児新生児の発達についての予後予測は不十分なものとならざるを得ないが、この点は、将来の継続課題としたい。 研究費を得たことによって、新たに収集が開始出来た資料もある。その中で主要なものとして、これまで行えなかった、映像記録が可能になったことが挙げられる。スチール写真による記録と、8mmVideoによる記録である。前者については、カメラは研究者の私物を使用し、これ迄も細々と試行していたのが、現在は本格的に取り組めるようになっている。後者については、これまで機器がなく、新規に開始した作業である。映像をパソコンで処理する方針であったが、現在そのためのソフトと周辺機器の発売が開始されたばかりであり、経費と期間の両点で、6年中には分析の開始が不可能である。しかし、分析のための、基礎資料を集積しておくことは可能で、鋭意取り組んでいる。
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