研究課題/領域番号 |
05401005
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研究機関 | 聖徳大学 |
研究代表者 |
佐藤 守 聖徳大学, 人文学部, 教授 (50006524)
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研究分担者 |
夏秋 英房 聖徳大学短期大学部, 助教授 (30237573)
佐藤 智美 聖徳大学, 人文学部, 講師 (80240076)
高尾 公矢 聖徳大学, 人文学部, 助教授 (50167483)
木村 敬子 聖徳大学, 人文学部, 助教授 (90234369)
白鳥 元雄 聖徳大学, 人文学部, 助教授 (60235752)
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キーワード | 福祉コミュニティ / 高齢社会 / 福祉システム / 福祉教育 / 高齢者教育 / 福祉のまちづくり / 住宅福祉 / 情報インフラストラクチュア |
研究概要 |
本年度は最終年度で、全国から選び出された各市町村の福祉コミュニティ調査の補充調査と全体のまとめを行い、報告や意見交換を実施した。補充調査では、住民参加型の「福祉のまちづくり」に取り組み、全国に先駆けて24時間のホームヘルプサービスを実施している秋田県鷹巣町を取り上げ、「福祉のまちづくり」が計画されるプロセスと福祉サービスの提供体制をめぐる課題を検討した。平成6年度の調査で明らかになった知見を以下に要約しておく。 (1)秋田県鷹巣町の高齢化率は19.5%、若者の流出は続いており、彼らの流出にともなって「夫婦のみ」世帯と「単独世帯」が漸次増加しており、高齢者の介護問題に適切に対応できるシステムをつくることが緊急の課題となっている。 (2)鷹巣町が抱える「高齢化問題」に対処するために町長が中心となり、地域住民に呼びかけてワーキンググループを結成した。このグループは、短期間に住民全体の福祉に対する意識を高め、主体性を引き出し、「福祉のまちづくり」の担い手となっている。 (3)グループは、行政との共同作業で様々な具体的な成果をあげつつあり、商店街の中心部への訪問看護ステーションの開設、ホームヘルパーの増員、リフトカ-の追加購入などが行われた。 (4)24時間の支援体制が確立できた背景は、町長のリーダーシップ、ワーキンググループの存在、ホームヘルパーの意欲などである。 (5)議会と住民との福祉政策の考え方の違いから、福祉予算をめぐるコンフリクトが発生している。
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