研究課題/領域番号 |
05401016
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
前田 彰一 千葉大学, 文学部, 教授 (70023596)
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研究分担者 |
西村 靖敬 千葉大学, 文学部, 助教授 (00156118)
内間 直仁 千葉大学, 文学部, 教授 (90009704)
加藤 定秀 千葉大学, 文学部, 教授 (80008953)
水之江 有一 千葉大学, 文学部, 教授 (90009598)
倉智 恒夫 千葉大学, 文学部, 教授 (20062614)
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キーワード | 多文化主義 / 多言語国家 / 異文化接触 / コミュニケーション理論 |
研究概要 |
世界の国際化、多元化が進展するとともに、多民族、多言語、多文化、多宗教のいりまじるヨーロッパにおいても、異民族間の対立、異文化接触の問題が顕在化・深刻化しつつあるが、平成5年度におけるベルギーを中心とする多言語・多文化国家研究の成果をふまえて、今年度はヨーロッパの他の国々(イギリス、アイルランド、ドイツ、フランス、オーストリア、ハンガリー、チェコ)やカナダでの現地調査と資料収集が行なわれた。具体的な方法としては、歴史的・文化的に重要な役割を果たしている都市や地域を選び、それらを比較検討することによって、多様な民族性やその差異を解き明かすとともに、地域住民のアイデンティティに最も密接に関わる言語文化の問題が考察された。ヨーロッパの政治・経済は、多かれ少なかれEUを中心にして動いており、それは文化的な領域にも影響を及ぼしており、特に言語(公用語)問題に関して現実的な情報を得ることができたのは収穫であった。またかつての東欧圏の国チェコは、ベルリンの壁の崩壊以来めざましい自由化が進み、さらにスロヴァキアとの分離の結果大きく変貌しているが、現地での直接の見聞によって、こうした東欧の国の状況の一端に触れることができたのも成果の一つであった。また1994年9月1日にウォリック大学で行なわれた千葉大・ウォリック大国際シンポジウム(メイン・テーマ「多文化Multi-culture」)に研究代表者ならびに分担者が多数出席し、新たな知見と情報を交換できたのは大きな成果である。 カナダ・ラヴァル大学ケベック文学研究センターと千葉大学文学部国際言語文化学科との間で結ばれた交流協定に基づき、カナダにおける多文化主義の諸問題について共同研究が推進され、今年度はクレマン・モアザン教授他多数の研究者を千葉大に招き、カナダにおける多文化主義と言語教育の問題に関する講演会が行なわれ、多大な成果をおさめた。
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