研究課題/領域番号 |
05401022
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
北川 泉 島根大学, 農学部, 教授 (60032546)
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研究分担者 |
猪股 趣 島根大学, 農学部, 助教授 (70032555)
仙田 久仁男 島根大学, 農学部, 教授 (90032614)
浜田 年騏 島根大学, 農学部, 教授 (10032575)
井口 隆史 島根大学, 農学部, 教授 (70032604)
平塚 貴彦 島根大学, 農学部, 教授 (90032606)
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キーワード | 中山間地域 / 資源管理 / 農林業経営 / 都市・農村の連携 / 兼業農家 / 農林産物流通 / 環境保全 / 経済波及効果 |
研究概要 |
本研究は、中国地方の中山間地域を主な対象として、現在わが国の中山間地域が抱えている諸問題を究明し、そこから90年代の新たな課題を明らかにし、それに基いて、中山間地域対策のあり方を検討し、実効性のある具体策を提示するのが目的である。 今年度の研究結果から、中山間地域問題には極めて多種多様な内容が含まれていることが確認できる。つまり農林業やその他の諸産業、地域経済や住民の就業構造の問題にとどまらず、生活、住居環境条件、教育・文化、さらには国土保全や都市との交流問題、新しいまちづくりのあり方など、広範多岐にわたる諸問題と関連した内容を含んでいる。 いわゆる中山間地域の問題は、一般的には過疎問題、高齢化問題が集中的に現れ、農林業生産が衰退化の方向をたどり、農地の潰廃化、林地の放置化が進んでいる地域と理解されがちである。事実、そのような困難な問題が中山間地域のいたる所で見られるが、ことはそんなに単純ではない。 80年代とは区別されるべき中山間地域の90年代状況とはいかなるものであるのか。われわれは、それを人口が自然減に転じ、末端集落を中心に地域の崩壊が始まると同時に、他方で、まちづくりなどを柱とした地域振興策によって、新たな展開を示しつつある地域の二極分解が始まった時期と理解する。 本年度の研究は、中間段階であり、それぞれの課題に基いた実態分析に主力がおかれている。これらの分析をふまえて、自然的・経済的不利条件を克服して、国土保全、環境・景観の維持・管理と中山間地域に適切な人口分布をどう達成することが出来るのかを、日本のわが国の実情に合せた「条件不利地域対策」をも含めて、更に詳細に考察する必要がある。
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