研究課題
これまでは、我が国の教員養成系大学等で数学教育法または理科教育法に携わっている教官および教育センター(都道府県、政令都市立)等で数学または理科の現職教育を担当されている方々を調査対象として、教員養成に対する考え方や意見を質問紙調査で行い、その結果を『数学・理科の教師教育プログラムの開発に関する実証的研究-「数学・理科の教師教育に関する基礎調査」報告(資料)-』資料としてまとめ、平成7年3月に刊行した。今年度は、数学科や理科の教師教育とその指導内容等に焦点をあて、教員養成系大学として充実している3大学(東京学芸大学、上越教育大学、広島大学)教育学部数学・理科教育法を担当している教官に面接して、その実態を訪問調査した。また、小・中学校の算数・数学科や理科の授業に焦点を当て、事前の調査においてそれらの教科が好きと答えた児童・生徒の割合が多い6校12学級を対象にして実際の授業(1校時分)をビデオに撮り、ベテラン教師や指導者による授業観察分析を通して、「児童・生徒が算数・数学や理科が好きになるような授業とは何か」を追及しようと試みた。これらの試みは、斬新なものであり、今後の改良、発展により、質的な面からの授業分析の方法を確立できるのではないかと期待される。その成果を「算数・数学、理科授業の分析研究」として、3月に中間報告書を刊行した。