研究課題/領域番号 |
05402001
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
神保 道夫 京都大学, 理学部, 教授 (80109082)
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研究分担者 |
塩田 隆比呂 京都大学, 理学部, 助教授 (20243008)
河野 明 京都大学, 理学部, 助教授 (00093237)
松沢 淳一 京都大学, 理学部, 助手 (00212217)
梅田 亨 京都大学, 理学部, 助教授 (00176728)
野村 隆昭 京都大学, 理学部, 助教授 (30135511)
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キーワード | qKZ方程式 / 楕円型量子群 / 頂点作用素 / Jordan代数 / dual pair / Capelli恒等式 / アフィン・ルート系 / ループ空間 |
研究概要 |
本年度の成果は主に次の諸点である。 (1)可積分系 神保らはレベル0のqKZ方程式を考察し、Smirnov型の積分表示を得た。これは通常の複素積分で与えられ、積分路は固定したまま、被積分関数に現れるテータ関数の選択に解の自由度が取りこめる。また、楕円型の量子群の正しい定義を見つけることは長年の懸案であったが、最近神保らにより進展があった。これにより、8vertex模型の状態空間の記述や楕円型の頂点作用素の理論などへ可能性が開けたと思われる。これらについては準備中の論文にまとめて発表する予定である。なお、前年度までに得られた成果を整理し、いくつか新しい結果も加えて講義録にまとめたものを英文で準備中である。 (2)表現論 野村はJordan-Hilbert代数の原始冪等元のなす多様体を考察し、その2点等質性、断面曲率等を論じた。一般の階数の冪等元についても考察を拡張している。梅田は(sl(2),o(n))の量子版dual pairを考察し、この組に対してCapelli恒等式の量子化を得た。 (3)幾何学的側面 松沢はHirzebruch曲面のblow upで得られる曲面族の周期写像をA型のアフィン・ルート系で記述した。河野はリー群のループ空間のコホモロジーの構造を調べてadjoint actionの言葉で記述した。
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