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1993 年度 実績報告書

超新星起源の高エネルギー電子成分の研究

研究課題

研究課題/領域番号 05402006
研究種目

一般研究(A)

研究機関神奈川大学

研究代表者

西村 純  神奈川大学, 工学部, 教授 (40013619)

研究分担者 山上 隆正  神奈川大学, 文部省宇宙科学研究所, 助教授 (40013718)
鳥居 祥二  神奈川大学, 工学部, 助手 (90167536)
立山 暢人  神奈川大学, 工学部, 助教授 (30102239)
笠原 克晶  神奈川大学, 工学部, 助教授 (00013425)
桜井 邦朋  神奈川大学, 工学部, 教授
キーワード超新星 / 宇宙線 / 加速 / 電子 / 陽電子 / シンチファイバー / 気球
研究概要

平成5年8月に宇宙科学研究所三陸基地で気球観測を行ない、世界で始めてシンチ・ファイバーによる宇宙線シャワーの三次元的観測に成功した。この観測装置として、イメージ・インテシファイヤーを用いてシンチ・ファイバーからの信号を増幅し、CCDカメラでビデオ信号に変換し、機上でA/D変換するシステムを独自に開発、製作した。さらに、トリガー条件の設定等をリアルタイムで行なうため、地上からのコマンドで装置の制御を行なうシステムの開発も行なった。観測データは機上と地上でテープに記録し、地上でリアルタイムのモニタリングを行なった。
今回は最初の観測であったので、装置の性能テストが重要な課題であったが、予想どうりの成果をあげることができた。この結果、シンチ・ファイバーが一次電子の観測装置として十分な能力を持つことが実証されたと考えている。観測データの解析については、トリガー・システム等の装置のチェックに関する解析とシャワー画像の処理に必要な解析を終えた段階である。これらの結果についてはすでに物理学会等で発表しているが、トリガーレート等については、おおむねシミュレーション計算の予想値と一致している。シャワーの画像データもほぼ期待どうりに観測されており、シャワー画像の再現に成功している。。現在、ワークステーションによる画像処理により、電子の判別法を開発している。
今回の観測は約2時間程の35kmでのレベル・フライトであったが、約50,000イベントのシャワー・データが得られており、100GeVまでのエネルギー・スペクトルが求めると予想している。これより、本計画のおもな目的である宇宙線中の電子成分と超新星残骸の関係に関して、新たな知見が得られると期待している。さらにシャワーの到来方向のデータも得られているので、地磁気の東西効果を利用して電子/陽電子比の推定も行なう予定である。また来年度以降の観測に向けて、より大規模かつ高性能な観測装置の開発も進めている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 鳥居祥二: "シンチファイバーによる電子観測" 大気球シンポジウム(宇宙科学研究所). 98-103 (1993)

  • [文献書誌] 鳥居祥二: "シンチファイバーによる一次電子観測I" 大気球シンポジウム(宇宙科学研究所). (1994)

  • [文献書誌] 村上浩之: "シンチファイバーを用いた一次電子観測用データ処理システム" 大気球シンポジウム(宇宙科学研究所). (1994)

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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