研究課題/領域番号 |
05402006
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研究機関 | 神奈川大学 |
研究代表者 |
西村 純 神奈川大学, 工学部, 教授 (40013619)
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研究分担者 |
山上 隆正 文部省, 宇宙科学研究所, 助教授 (40013718)
吉田 賢二 神奈川大学, 工学部, 助手 (90260984)
田村 忠久 神奈川大学, 工学部, 助手 (90271361)
鳥居 祥二 神奈川大学, 工学部, 助教授 (90167536)
笠原 克昌 神奈川大学, 工学部, 助教授 (00013425)
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キーワード | 電子 / 宇宙線 / 超新星 / 加速機構 / シンチファイバー / 気球 / イメージング / 高エネルギー |
研究概要 |
今年度はCERN-SPSでのテスト実験が認められたので、10〜100GeVの電子ビームによる装置の性能テストを行なった。このため、これまでノイズの原因であったライトガイド部のファイバーを、感度をもたないクリア-ファイバーで接続する新しいタイプのシンチファイバーベルトを製作しテストを行なった。その結果以下のことが明らかになっている。 ・平成7年度の気球観測で得られた電子成分の観測性能が、加速器ビームのテストで実証された。 ・エネルギー測定のキャリブレーションの結果、10〜100GeVのエネルギー領域でエネルギー分解能は15〜18%であることが求められた。 ・シンチファイバーの改良により、極めてノイズの少ない画像データがえられ、2度程度のシャワー軸の再現精度(角度分解能)があることが明らかになった。 この他、気球実験データの解析では、電子シャワーだけでなく重原子核成分についても、原子核乾板のイベントとほぼ完璧に対応することが判明し、装置の性能が確認されている。 以上のような加速器テストや気球実験データの解析の結果をもとに、10GeV以上の電子約700例を選別し、100GeV近辺までの初期的なエネルギースペクトルを求めている。この結果、本研究の所期の目標はほぼ達成できているが、今後は加速器テストのさらに詳細なデータ解析をまって、最終的なスペクトルを発表する予定である。これらの成果は、宇宙研、宇宙線研での幾つかの研究会で発表するとともに、国際会議での発表も行なっている。
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