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1994 年度 実績報告書

制御された探針を用いた微細トンネル接合の研究

研究課題

研究課題/領域番号 05402014
研究機関京都大学

研究代表者

酒井 明  京都大学, 工学部, 教授 (80143543)

研究分担者 長村 光造  京都大学, 工学部, 教授 (50026209)
長谷川 幸雄  東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (80252493)
キーワード探針 / 接合容量 / 走査トンネル顕微鏡(STM)
研究概要

1.接合容量の探針形状に対する依存性を調べるために、通常の白金探針・より尖鋭なタングステン探針、ニッパで切断した白金探針、の3種の探針を用いて接合容量の測定を行った。通常の白金探針の場合には、これまでの結果と同じく、近距離で容量の距離依存性が弱くなるが、ニッパで切断した探針では容量は非常に不安定であった。従って接合容量が探針先端形状の影響を受けていることは推定できるが、尖鋭さの異なる白金探針とタングステン探針による接合容量が類似の距離依存性を示すことなど、理解されていない問題点も残されている。
2.Si(111)7×7およびSi(001)2×1表面と、白金-イリジウム探針との間の接合実験を行なった。接合容量を探針-試料間の距離に対して調べた結果、近距離で容量の距離依存性が弱くなる場合とそうならない場合とがあることが見出だされた。この現象の原因についてはまだ理解が得られていないが、おそらく表面のイメージングなどの際に、探針先端へ試料原子が付着することなどにより、探針先端の形状(実効的な先端曲率半径)が測定中に変化するのではないかと考えられる。
3.原子スケールの点接合に使用することを目的として、超伝導金属の探針化を行った。対象とした超伝導金属はNb,Pb,V,Ta,Sn,In,Reの7種類の単体金属である。粗研磨と顕微鏡下でのマイクロ研磨による2段階電解研磨法を用いて、いずれの金属についても、先端半径100nm以下の尖鋭な探針を得ることに成功している。特にPb,Sn,In,などの軟らかい金属は、研磨やハンドリングが難しいために、これまで探針の作成例が報告されておらず、今回初めて探針化された超伝導材料である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 黒川修: "探針-試料間の静電容量測定(II)" 第55回応用物理学会学術講演会 講演予稿集. 2. 453 (1994)

  • [文献書誌] 黒川修: "探針-試料間の静電容量測定(III)" 第42回応用物理学関係連合講演会 予稿集. (1995)

  • [文献書誌] 黒川修: "STM探針-試料間の幾何学的静電容量" 第50回応用物理学会年会 講演概要集. (1995)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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