研究分担者 |
榊間 博 松下電器産業(株), 中央研究所, 主幹研究員
石田 巌 北海道大学, 工学部, 助手 (30001267)
岡田 亜記良 北海道大学, 工学部, 助教授 (40001341)
武笠 幸一 北海道大学, 工学部, 教授 (00001280)
池田 正幸 北海道大学, 工学部, 教授 (50212783)
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研究概要 |
10原子程度の極めて薄い多層膜の物性研究を目的として,以下の事を行った。 1.超高真空薄膜蒸着装置の検討と設置. 到達真空度10^<-11>Torr,蒸着源はEB-銃3箇を備え,予備に3箇のK-セル用ポートを備えている。当面3元の蒸着薄膜が作製できる。基板は1インチ径で蒸着中の温度は常時200℃,最高300℃である。この装置は成膜室と準備室からなり,準備室で基板表面をパルスレーザーでクリーニングする事を予定している。多層膜の成長や膜質の評価はRHEEDにより,in situで行える。将来STMにより膜表面を直接観測できるように,試料の移動機構やSTM取付けポートがある。 2.極薄多層膜の試作とその物性評価. 巨大磁気抵抗効果を示す[NiFeCo/Cu/Co]-多層膜について,Cu-膜厚を変えてMR-効果とCu層を介した磁性層間の結合係数Jを測定し,RKKY的振動を直接確認できた。この結果は日本物理学会欧文誌に発表した。
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