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1994 年度 実績報告書

超低振動歯車装置設計のための振動挙動の精密な把握と解析

研究課題

研究課題/領域番号 05402032
研究機関東京工業大学

研究代表者

梅澤 清彦  東京工業大学, 精密工学研究所, 教授 (60016780)

研究分担者 大嶋 俊一  東京工業大学, 精密工学研究所, 助手 (30262322)
北條 春夫  東京工業大学, 精密工学研究所, 助教授 (40108238)
キーワード歯車 / 振動 / 振動モード / 誤差 / 軸 / 軸受 / 同定
研究概要

低振動低騒音の歯車装置を得るためには、歯車単体以外の部位を低振動化のために積極的に活用する設計法を開発することが不可欠である。このためには歯車本体と軸の結合法、軸、軸受、軸受とハウジングの結合等のばね定数、減衰係数まで考慮に入れた系の振動挙動を正確にきめ細かく解析できる必要がある。
本年度に得られた成果は以下のとおりである。
(1)比較的負荷の軽い状態で歯面誤差がある場合のはすば歯車の回転振動挙動を把握できるシミュレーションプログラムを完成した。このプログラムは、歯面誤差を加振力として取り込むことができ、回転方向の1自由度振動系としての振動の大きさを推定できる。これを用いて、いくつかの種類の歯面誤差を有するはすば歯車対の振動の大きさを、正面かみあい率と重なりかみあい率で表すかみあい率平面上にマップで表示した。
(2)また、軸および軸受までを含めた振動系に対する振動挙動を全ての自由度を考慮に入れて推定できるシミュレーションプログラムにより、これらの要素が振動系に及ぼす影響の一部を明らかにすることができた。
(3)はすば歯車系の振動挙動を、特に減速と増速の条件での違いに注目して計測を行った。この際、歯車に取り付けた加速度ピックアップの信号から、単に振動の大きさに加えて振動軌跡や、軌跡の向きを含めて詳細に明らかにすることができた。また、レーザドップラー振動計を用いて軸の振動挙動も明らかにして、歯車の振動が必ずしも作用線方向ばかりを向いているわけではないこが判明した。また増速状態と減速状態とで系のモデル化の見地からは違いがないこと、回転数などの運転条件の運転条件の違いが振動の差を産む可能性があることを推論した。
(4)歯車に既知の質量を取り付けることによる系の固有振動数の変化を実験的に求めることから、歯車の振動系を同定する際の質量の取り扱い方について、その指針を得ることができた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 梅澤清彦: "誤差を考慮したはすば歯車の軽負荷における回転方向振動解析(第1報,誤差をもつ歯面の接触による近寄りの解析法)" 日本機械学会論文集(C編). 60. 225-231 (1994)

  • [文献書誌] 松村茂樹: "誤差を考慮したはすば歯車の軽負荷における回転方向振動解析(第2報,回転方向振動シミュレーションの開発)" 日本機械学会論文集(C編). 60. 232-239 (1994)

  • [文献書誌] 篠原竜太郎: "低振動はすば歯車装置の研究" 日本機械学会論文集(C編). 61. 364-371 (1995)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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