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1995 年度 実績報告書

超低振動歯車装置設計のための振動挙動の精密な把握と解析

研究課題

研究課題/領域番号 05402032
研究機関東京工業大学

研究代表者

梅澤 清彦  東京工業大学, 精密工学研究所, 教授 (60016780)

研究分担者 大嶋 俊一  東京工業大学, 精密工学研究所, 助手 (30262322)
松村 茂樹  東京工業大学, 精密工学研究所, 助手 (30272719)
北條 春夫  東京工業大学, 精密工学研究所, 助教授 (40108238)
キーワード歯車 / 振動解析 / 振動計測 / 多自由度振動 / 歯車の誤差
研究概要

低燃費のために、自動車の歯車装置の重量を大幅に低減することが緊急の課題になっているが、一般的に機械装置の軽量化は振動・騒音増加の方向に作用する。そこで軽量かつ低振動、低騒音の歯車装置を得るためには、歯車単体以外の部位を低振動化のために積極的に活用する設計法を開発することが不可欠である。このためには歯車本体と軸の結合法、軸、軸受、軸受とハウジングの結合のばね定数、減衰係数等の諸元を正確に同定する必要があった。しかし、歯車装置運転中の各要素の減衰を計測するのは困難であり、共振点の周波数は比較的高い精度で予測できるのに対して、その振動の大きさを予測するには従来の解析では精度が不十分であった。
このような問題に対して本研究では、歯車装置各部の減衰が系全体の振動挙動に及ぼす影響を詳細な解析により整理し、実験結果と比較、検討した結果、従来の解析で用いていた歯のかみあいによる減衰比0.07が過大であったことが明らかとなった。これは平歯車の振動計測で得られた振動波形から実験的に求めた値であるが、実際には歯車と軸の結合部、軸受け等の減衰を含めた値であり、多自由度振動解析で歯のかみあい部単独の減衰として用いるのは不適切な値であった。さらに他の要素の減衰、ばねこわさについても詳細に検討した結果、実験とよく一致する精度の高い振動解析手法となった。また、軸等のばねによる変位を歯車取り付け位置に集約した等価モデルを用い、多自由度系の振動解析を簡便に行う手法の開発も行っている。さらに,歯すじ方向の誤差を持つ平歯車対の振動計測を行い、歯車の誤差が振動挙動に及ぼす影響について検証している。
以上の研究により、歯車装置各部位の振動挙動への影響度を明らかにし、歯車装置の低振動設計法を開発するための基礎を確立した。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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