研究課題/領域番号 |
05402038
|
研究機関 | 九州東海大学 |
研究代表者 |
赤崎 正則 九州東海大学, 工学部, 教授 (30037676)
|
研究分担者 |
岡野 大祐 九州東海大学, 工学部, 助教授 (00169129)
園田 義人 九州東海大学, 工学部, 教授 (90117143)
堤 忠民 九州東海大学, 工学部, 教授 (60248606)
|
キーワード | レーザ誘雷 / 大気放電 / 電子温度 / プラズマ / レーザ計測 / 電子密度 |
研究概要 |
1.大気中で出力2.5[J]のCO_2レーザ光をレンズで焦り一点に集めることにより、一個のレーザ誘発プラズマ(以下「火の玉」と記述する)を生成した。イメージコンバータカメラによる火の玉の進展過程の観測結果から、レーザ入射後t=100〜200[ns]で一個のプラズマが発生し、t≒1[mus]後ではレーザエネルギーのカスケード吸収によりレーザ光軸上の焦点位置前後に二つのプラズマ領域に分離し、焦点位置部分の空洞化と共に膨張ののち減衰することを確認した。2.マッハツェンダー干渉測定結果によると火の玉は生成直後、衝撃波として膨張ののちイオン音速で伝搬する。またt≒100[mus]では、球状の低電子密度のプラズマとして存在する。3.火の玉の電子密度と電子温度の測定にはトムソン散乱法を適用し、計測用レーザとしてはルビーレーザまたはYAGレーザ(各々の出力0.4[J]、0.15[J])を用いた。レーザ計測の位置は火の玉の中心に合わせた。プラズマからのレーザ散乱光を計測レーザ光軸から45°の角度で分光器入口スリットに入射し、ゲート型光電子増倍管を経由してストレージオシロスコープで観測した。トムソン散乱スペクトルは、5回の測定信号の平均値をプロットして求め、理論曲線とのフィッティングから電子密度(n_e)、電子温度(T_e)を得た。その結果、CO_2レーザ入射後にt=10[mus]でn_e=5×10^<22>〜1×10^<23>[1/m^3]、T_e=2.5[eV]、その後両者は指数関数的に減少し、t=30[mus]でn_e=2×10^<22>[1/m^3]、T_e=0.5〜1[eV]であった。4.負の衝撃波電圧(4[MV])を用いた野外実験において、2台のCO_2レーザ(出射口付近で各々37[J]、47[J])の出力光を反射ミラー系により直列に組み合わせてプラズマチャネルの長距離化を図り、8[m]の棒対棒電極ギャップ長の誘導放電を確認した。
|