研究課題/領域番号 |
05402048
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属物性
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
平賀 賢二 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (30005912)
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研究分担者 |
大西 直之 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (60201977)
進藤 大輔 東北大学, 素材工学研究所, 教授 (20154396)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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キーワード | 高分解能電子顕微鏡 / 結晶構造解析 / 画像処理 / スロースキャンCCDカメラ / 電子回折 / ゼオライト |
研究概要 |
本年度は、最終年度であることから、具体的な材料に応用して実際に解析を行ない、高分解能電子顕微鏡像および電子回折パターンの定量化をとうして、精密構造解析に向けたソフトの改良と実際の解析を行なった。その成果は次のようにまとめられる。 1)超伝導酸化物の高分解能電子顕微鏡像を定量的に計算機に取り込み、そられのデーターと資料の厚さ、ホ-カス、電子線の入射角度をパラメーターとしてモデル計算した高分解能像とのずれ(残差因子)を最小にすることにより、精密構造解析を進めた。Tl-系酸化物では、Tl原子位置にCu原子が一部置き代わっていることを見いだした。 2)スロースキャンCCDカメラの高感度特性を利用して、電子線によって容易に結晶構造が壊れることが知られているゼオライトの高分解能像を、分解能0.17nmを有する400kV電子顕微鏡で撮影し、その後量子ノイズ等を取り除く画像処理を行ないデーターとし、モデル計算機とマッチングから、結晶格子のすきまに入ったNi原子位置を決定する精密構造解析に成功した。 3)高分解能電子顕微鏡像と電子回折パターンの定量測定をドッキングすることによって、より高精度の構造解析を目指した。特に、運動学近似で表わされる電子回折パターンの強度と高分解能像から得られた位相を使うことによって、より高い精度で構造解析が出来ることを明らかにした。
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