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1993 年度 実績報告書

高エネルギー粒子照射における反跳エネルギー効果の研究

研究課題

研究課題/領域番号 05402049
研究機関名古屋大学

研究代表者

桐谷 道雄  名古屋大学, 工学部, 教授 (70033826)

研究分担者 小島 聡  名古屋大学, 工学部, 助手 (00202060)
井関 道夫  名古屋大学, 工学部, 助教授 (70023124)
キーワード高エネルギー粒子照射 / 核融合中性子照射 / 核分裂炉照射 / イオン照射 / 電子照射 / 照射損傷 / 反跳エネルギー / 統計的揺らぎ現象
研究概要

本研究は、高エネルギー電子照射、各種各エネルギーイオン照射、核分裂および核融合中性子照射の全てを含めて、共通にとり得る固体構成原子への反跳エネルギーを基本的変数として採用し、固体材料の高エネルギー粒子照射損傷研究を体系付けられた材料科学の一部として資格付けることを目的として遂行しつつあるものである。
1.点欠陥反応の統計的揺らぎ現象の検出と解析:現在まで実験的にも実証されず理論的にも組み入れられていなかった点欠陥反応の統計的揺らぎ現象を検出解析した。あらゆる種類の照射による欠陥構造発達の出発点を再検討するための不可欠の要素として注目を浴びつつある。
2.電子照射による極微細構造欠陥の種類の同定:極微細構造欠陥の種類の同定は困難を極めていたが、超高圧電子顕微鏡により電子照射を僅かに重畳することにより即座に同定を実行できる手法を開発し、イオン照射及び中性子照射された試料に適用し、従来の解析法の正しさを実証するとともに、研究の急速な進展を可能にした。
3.重イオン照射による自由点欠陥の役割の検出と解析:イオン種とエネルギーおよびターゲット試料の種類を大幅に変化させ、カスケード衝突の深さ分布と欠陥蓄積モードの系統的関係を明らかにした。全体的欠陥構造発達に最も重要な役割を果たす自由点欠陥量の測定手段として他にみない有効性を発揮しつつある。
4.超高エネルギー中性子と14MeV核融合中性子の比較:米国LANLの超高エネルギー中性子源照射とRTNS-II核融合中性子源照射の比較を世界で最初に行い、14MeV中性子のほうが数倍強力であることが判明した。
5.欠陥構造蓄積過程の一般的時系列の確立:照射の種類を問わず、欠陥構造発達のモードは4段階の時系列に系統化されることを明らかにした。本研究課題の目的達成のための大きな一歩である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] M.Kiritani,他3名: "Origin of unbalanced reaction of vacancies and interstitials during irradiation with cascades and influence on microstructural evolution" Journal of Nuclear Materials. 205. 460-466 (1993)

  • [文献書誌] T.Yoshiie,他3名: "The role of free point defects in defect structure evolution during cascade damage" Defect and Diffusion Forum. 95-98. 243-248 (1993)

  • [文献書誌] M.Kiritani: "Exposure time and recoil energy dependence of defect accumulation" Journal of Nuclear Materials. 200. 156-169 (1993)

  • [文献書誌] M.Kiritani 他6名: "Formation of vacancy clustered defects from cascade collisions during heavy ion irradiatoin and their annihilation by freely migrating interstitial atoms" Journal of Nuclear Materials. (印刷中). 6 (1994)

  • [文献書誌] M.Kiritani 他9名: "Microstructure evolution by neutron irradiation during cyclic temperataure variation" Journal of Nuclear Materials. (印刷中). 5 (1994)

  • [文献書誌] M.Horiki: "Microstructural evolution in low dose neutron irradiated Fe-15Ni-15Cr alloy" Journal of Nuclear Materials. (印刷中). 5 (1994)

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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