研究課題/領域番号 |
05402067
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境動態解析
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
田中 浩 名古屋大学, 大気水圏科学研究所, 教授 (00115594)
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研究分担者 |
永尾 一平 名古屋大学, 大気水圏科学研究所, 助手 (00252297)
近藤 豊 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 教授 (20110752)
寺井 久慈 名古屋大学, 大気水圏科学研究所, 助教授 (10023855)
大田 啓一 名古屋大学, 大気水圏科学研究所, 助教授 (80022250)
池邉 幸正 名古屋大学, 工学部, 教授 (50023073)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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キーワード | 海洋大気 / 硫化ジメチル / 雲凝結核 / 非海塩硫酸塩 / 人為起源硫黄化合物 / 流跡線解析 / trajectory analysis |
研究概要 |
平成5年度:父島での観測拠点の候補地選定のための予備調査を行うとともに観測に必要な各種機器を購入した。 平成6年度:父島にて観測地点の選定を行った。その結果、父島は候補地が局地的な汚染を受けること、電源などの問題があること等から、さらに約50km南下した母島に候補地を変更した。母島は父島に比べ汚染の影響も少ない上、南東側が海に面した観測に最適なステーションを設けることができた。これと並行して、DMS、オゾン、ラドンの自動分析システムを構築し、さらに無人で測定しているときの機器の動作状況を把握するため、現地と名古屋間の自動データ通信システムを構築した。このため、観測開始時期が予定より少し遅れたが、これにより無人でも自動的に一定間隔で測定ができ、密度の濃い観測が可能となった。これらの準備が整った後、12月に母島の観測ステーションに観測機器を搬入し、観測を開始した。 平成7年度:機器のトラブルや現地の停電などで一時的な欠測があるが、1年余りの期間、ほぼ連続的なデータが取得できた他、毎月1名を現地に派遣し、人手が必要な観測やエアロゾルの採集や測定を行った。エアロゾル試料は持ち帰り名古屋で分析を行った。また、気象データを入手し、気団の判別や気塊の経路を推定するために流跡線解析を行った。その結果、海洋性気団では雲の凝結核の形成に、海洋生物圏起源の硫黄化合物(DMS)の酸化生成物である非海塩硫酸塩が寄与していることが示された。しかし、大陸性気団下ではDMSから生成される以上の硫黄化合物が存在し、人為起源や大陸起源の硫黄化合物が影響していると考えられる。
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