研究課題/領域番号 |
05402070
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医用生体工学・生体材料学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
中鉢 憲賢 東北大学, 工学部, 教授 (20006224)
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研究分担者 |
田中 元直 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (40006094)
三野宮 利男 東北大学, 工学部, 教務職員 (40222418)
浅井 仁 東北大学, 工学部, 助手 (00222563)
明石 尚之 東北大学, 工学部, 助手 (50250692)
櫛引 淳一 東北大学, 工学部, 教授 (50108578)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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キーワード | 生体超音波マイクロスペクトロスコピー / バルク縦波音響特性測定システム / 非線形音響特性測定システム / 高分解能方向性超音波顕微鏡 / 横波音響特性測定システム / 音速.減衰 / 周波数依存性 / 非線形パラメータ |
研究概要 |
本研究は、超音波マイクロスペクトロスコピー(UMS)技術を医学、生物学の研究分野に適用し、生体軟組織、生体硬組織の特性を評価する新しい方法論を確立して、新しく「生体超音波マイクロスペクトロスコピー(Bio-UMS)」の学問領域の開拓を計ったものである。研究成果を要約すると以下の通りである。 1.基礎音響特性を解明するため、1MHz〜1GHzの周波数で動作するバルク縦波音響特性測定システムを開発した。さらに、速度分散を高精度で測定するため、可変伝搬路長型測定方式(z干渉方式)を導入した。 (1)2-500MHzにおいて綿実油、ヒマシ油、シリコンオイルの音響特性を測定し、本システムの信頼性を確認した。さらに、z干渉方式を用いてこれらの油の速度分散を20-300MHzにおいて測定し、システムの信頼性を確認した。 (2)生体組織として牛の肝臓、心筋、脂肪をとりあげ、20-200MHzの周波数における音速、減衰係数、音響インピーダンス、密度を初めて同時に決定した。さらに、牛ヘモグロビン水溶液の音響特性を濃度の関数として測定し、肝臓と心筋の間の音響特性の違いが、組織のタンパク質含有量から説明できることを明らかにした。 2.生体組織の横波音響特性を解明するため、横波音響特性測定システムを開発し、5-300MHzにおけるグリセリンおよびシリコンオイルの音響特性を測定した。 3.非線形音響特性測定法およびシステムを開発し、水、糖類の水溶液の非線形パラメータをVHF帯において初めて測定した。この測定法は、今後、生体高分子溶液の非線形特性を究明する手法として期待できる。 4.歯、骨の音響特性を測定するため、高分解能方向性超音波顕微鏡システムを構成した。画像計測と定量計測を行うことができ、生体硬組織の評価に適用できることを確認した。
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