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1993 年度 実績報告書

ベシクルのフラクタル凝集と融合過程における分子間力の役割

研究課題

研究課題/領域番号 05403012
研究機関名古屋大学

研究代表者

今栄 東洋子  名古屋大学, 理学部, 助教授 (80101161)

キーワードベシクル / フラクタル凝集 / 融合 / 分子間力 / 電子顕微鏡 / 走査プローブ顕微鏡 / LB膜
研究概要

生体内での細胞の分裂と融合反応に関連して、ベシクル(リポソーム)の凝集と融合機構を解明する努力がなされている。本研究においては、ベシクルのフラクタル凝集、融合に対するベシクル膜の成分分子間力の寄与を調べることを目的とする。二つのベシクルがまず接近して凝集し局部的に二分子膜が融合した後、接触部が破壊して一つのベシクルになる過程が考えられるので、ベシクルの凝集、融合状態を観察することから始める。
ジミリストイルホスファチジルコリンのベシクル水溶液にアルケニルコハク酸、N-アシル-L-アスパラギン酸(CnAsp)、ミリスチン酸を混合した系において、混合した界面活性剤の親水基の違いおよび混合比の変化に応じてベシクルの安定性、微視的環境(流動性)が変化することを確かめた。水溶液を中性および酸性のpHに調節した時、これら界面活性剤は単独でもベシクルを形成した。そのモルフォロジーは微分干渉顕微鏡、電子顕微鏡で観察した。特に、中性pH、高温で調製したCnAspベシクルの水溶液を室温近くに冷却すると繊維状集合体に転移した。ベシクルから繊維状集合体へ変化する過程のモルフォロジーは電子顕微鏡および今回購入した原子間力顕微鏡により追跡している。
一方で、上記界面活性剤のLB膜を作成し原子間力顕微鏡で観察している。これによって、吸着膜表面での分子の配列および表面圧に依存する二次元的な分子凝集の過程についての知見が得られる。この方法はさらに低分子イオンの添加に影響される吸着膜の分子配列の変化を調べる実験に発展させている。

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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