研究課題/領域番号 |
05403020
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
松為 宏幸 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (00026098)
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研究分担者 |
三好 明 東京大学, 大学院・工学系研究科, 講師 (60229903)
手崎 衆 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (50236965)
越 光男 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (20133085)
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キーワード | シリルラジカル / CVD / レーザ光イオン化法 / 飛行時間型分析 / ジシラン / シラン |
研究概要 |
波長可変レーザーを光源とする光イオン化型TOF質量分析装置、電子衝撃型質量分析装置、FT-IR装置、紫外吸収法、レーザー誘起蛍光法等の多種類の高感度検出法を用いて、シラン、ジシラン等を原料とするシリコンCVDプロセス、ナノクラスター形成に関する反応中間体に関して、これまで不明であった化学反応機構の詳細を明らかにすることを目的としている。Si、Si_2、SiH、SiH_2、Si_2H_2、Si_2H_4、Si_2H_5等が、SiH_3+O_2、SiH_2H_5+O_2の反応中間体として検出された。これらの反応中間体に関する反応性を多角的に検討し、得られた情報を総合して、反応機構の初期過程に関して最終的な結論を導くことができた。 特に新しい知見として、SiH_3+SiH_3の反応におけるSi_2H_4の生成チャンネルがそれ程大きくないこと、また、H_2、D_2添加実験よりSi_2H_2が、Si_2H_6生成の主経路であることが定量的に測定された。またこれまで反応性について全く知られていないSi_2H_2について、Si_2H_6の193nm光分解により検討した。Si_2H_2の生成は高振動励起状態にあり圧力および衝突分子の種類により寿命が決まることが見出された。 以上を総合してSi-H-O系ラジカルの詳細な反応スキームを構築した。
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