研究課題/領域番号 |
05403034
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物有機科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
三川 潮 東京大学, 薬学部, 教授 (60012613)
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研究分担者 |
袴塚 高志 東京大学, 薬学部, 教務職員 (60221488)
渋谷 雅明 東京大学, 薬学部, 助手 (50170923)
藤井 勲 東京大学, 薬学部, 助手 (70181302)
野口 博司 東京大学, 薬学部, 講師 (60126141)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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キーワード | 生合成 / 代謝制御 / 物質生産 / カルコン合成酵素 / フラボノイド / エリシター / 植物形質転換 / 菌類二次代謝 |
研究概要 |
1)クズ培養細胞から、フラボノイド生合成の最初の鍵酵素であるカルコン合成酵素(CHS)のゲノム遺伝子のクローニングに成功した。一方、カルコン生合成においてCHSと協同的に働く還元酵素(CHR)については、サザン解析から、4つのクローンが存在することが判明し、ゲノム遺伝子クローニングを行い、3つの独立したクローン得た。それら塩基配列を決定したところ、CHRの3クローンは、2つのグループに分けられることが判明した。デオキシフラボノイド生合成において、CHSとCHRは協同的に働くことから、同一の制御を受けていると推測されるが、CHSとCHRの5'上流領域の間に相同性は見られなかった。2-ヒドロキシイソフラバノン脱水酵素については、酵素の完全精製に成功し、現在cDNAクローニングを行っている。 2)クズ培養細胞のエリシターに対する応答を、化合物レベル(イソフラボノイドの生産)、酵素レベル(PAL、CHS、CHR)、遺伝子レベル(PAL、CHS、CHRのノーザン解析)で調べた。イ-ストエキス(YE)、ジャスモン酸(JA)、塩化銅(CuCl2)をクズ培養細胞に投与したところ、YE、JA、では非常に早い応答を示し、CuCl2では、比較的遅い応答を示した。これらの、違いは、各レベルで共通して見られた。 3)アグロバクテリウム系のベクターを基本として、強い発現能を持つ植物由来のパーオキシダーゼプロモーターを持つベクターを構築し、昆虫の抗菌蛋白SarcotoxinのcDNAをタバコに導入し、形質転換再生植物を作製した。 4)Aspergillus terreusから、phenol oxidative couplingの反応を触媒するdehydrogeodin oxigenaseのクローニングに成功した。更に、この遺伝子をAspergillus nidulansに導入して、本酵素の大量発現に成功した。
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