研究課題/領域番号 |
05404039
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
北 徹 京都大学, 医学部, 教授 (60161460)
|
研究分担者 |
上田 之彦 京都大学, 医学部, 助手 (70252434)
久米 典昭 京都大学, 医学部, 助手 (20252455)
横出 正之 京都大学, 医学部, 講師 (20252447)
土井 俊夫 京都大学, 医学部, 講師 (60183498)
村上 元庸 京都大学, 医学部, 助教授 (10157761)
|
キーワード | 動脈硬化 / 泡沫細胞 / スカベンジャー受容体 / 接着分子 / Tリンパ球 / リゾフォスファチジルコリン / WHHLウサギ |
研究概要 |
遺伝子工学、細胞工学を用いた粥状動脈硬化発症機序に関する研究をめざす我々の研究は、順調に進行している。 前年度に引き続き培養内皮細胞に発現する単球接着分子VCAM-1は、Lyso-pc(リゾフォスファチジルコリン)により、発現誘導され、しかも、この系は、蛋白リン酸化酵素Cを介さず、cAMPによっては抑制されるシグナル伝達経路が考えられ、その解析を急いでいる。また別の接着分子ICAM-1はやはりLyso-pcにより遺伝子が発現誘導されるが、新しい蛋白合成を介さずに惹起され、cAMP上昇により抑制される。ところがPDGF-B鎖遺伝子発現は、Lyso-pcにより、新たな蛋白合成を介して惹起され、cAMPの上昇によっては抑制されることが明らかになった。家族性コレステロール血症(FH)モデルWHHLウサギを用いたin vivoの実験から単球接着分子、VCAM-1の発現と単球、Tリンパ球の集積を検討したところ、すでに1ヵ月令で胸間動脈の分岐部にその発現がみられ、単球の集積を確認できた。ところが2ヵ月令になると、VCAM-1は、分岐部においても、大動脈全周にわたり、発現していること、T cellの集積が単球に遅れて出現しはじめることがそれぞれの抗体を用いて明らかにされた。 また、酸化LDLの取り込み機構に関して新たなる抗体の存在が示唆されるデータが出はじめた。 平成7年度も引き続きプロジェクトを続けて行く。
|