研究分担者 |
荒木 慶彦 山形大学, 医学部, 助手 (70250933)
平山 寿雄 山形大学, 医学部, 助手 (60238392)
小宮 雄一 山形大学, 医学部, 助手 (70234888)
斉藤 英和 山形大学, 医学部, 講師 (90125766)
川越 慎之助 山形大学, 医学部, 助教授 (10018880)
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研究概要 |
原始卵胞内に存在する卵子が卵胞の発育と共にその体積を増加させやがて受精能力を獲得して排卵し,精子との合体により受精を行い,さらに胚として発育・分化していく過程には,著しい変化が卵・胚の細胞内に生じていると考えられる。これらの変化を形態学的・生化学的・分子生物学的に解明し,生命としての第一歩を歩み始めるこの時期の卵とそれをとりまく環境の変化を総合的に把握することは,生命が自己を複製する能力をいかに獲得してきたかを解き明かすものとして癌の増殖機構への解明にもつながり、極めて重要な研究課題といえる。そこで本年度は以下の実験について基礎的研究に着手し次のことが判明した。 受精の場としての卵管より分泌される糖蛋白をハムスター卵管のcDNAライブラリーよりクローニングし,シークエンスを蛍光オートシークエンサーにて終了した。また,エストロゲン依存性の卵管特異糖蛋白質をシゴキシゲニンを用いたプローブを作成し、これを利用してin situ hybridization法を施行し遺伝子レベルで解析中である。 着床の場としての子宮筋は妊娠によりgap junctionが変化する。そこで抗connexin抗体を用いWestern blot法によりgap junctionの発現を検討したが,ラットの非妊娠子宮では発現はみられず妊娠子宮にのみみられた。また,受精時の細胞内カルシウムと胚発育としてのenergy代謝について正常受精時についてはすでに判明したので単為生殖との関係で検討中である。卵成熟との関係で卵胞におけるsteroidogenesisについてperi-fusion法にて顆粒膜培養細胞を用いて研究中である。
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