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1996 年度 実績報告書

加齢に伴う歯髄歯周組織の形態学的・生理学的研究及び臨床的特発性歯痛の疫学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 05404065
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

須田 英明  東京医科歯科大学, 歯学部, 教授 (00114760)

研究分担者 池田 英治  東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (20222896)
興地 隆史  東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (80204098)
砂川 光宏  東京医科歯科大学, 歯学部, 講師 (30179288)
キーワード加齢 / 形質細胞 / マクロファージ / 咀嚼筋筋活動 / マイクロニューログラフィー / 化学的慢性刺激 / 象牙芽細胞 / アルカリフォスファターゼ
研究概要

加齢に伴う変化を各方面から研究し、以下の結果を得た。
1.侵害刺激に対する反射性咀嚼筋筋活動の週齢変化
ラット上顎第一臼歯歯髄神経にmustard oilを適用する化学刺激により誘発される反射性静的筋活動は、週齢が増加にするにつれて減少した。この変化は特に同側咬筋において著明であった。また、筋活動の遅い変化(2次反応)の開始時間が、週齢の増加に伴い遅延した。これらから、疼痛性刺激に対する反射性筋活動の変化に加齢が関与することが示唆された。
2.ラット臼歯歯髄の免疫担当細胞の加齢変動
加齢と伴に歯髄神経内マクロファージは密度を減少させる。特にMHC classll陽性細胞が著明に減少していることは重要である。またED1陽性細胞の染色強度低下は、貪食能の低下を示唆している。しかし、角細胞の密度は保持されていることから、高齢ラットもかなりの防禦能を有していると考えられる。
3.ヒト歯髄感覚と神経応答の加齢変化
動水力学的機序に基づく感覚受容神経線維の比率が減少した。これは伝導速度の大きい線維が機能喪失するか、硬組織添加のために刺激受容能が喪失するためであると考えられる。また、高齢者で感覚に上らない誘発発射あるいは自発発射がみられたことは、空間的、時間的加重不足によると考えられる。
4.細胞周期とアルカリフォスファターゼ(ALPase)活性の加齢変化
ヒト歯髄細胞の細胞周期に変化は認められなかった。これは、歯髄が硬組織に囲まれた特殊な器官なので、細胞周期変化よりも先に網様萎縮や石灰変性という組織学的変化が生じるためであると考えられる。また、高齢者のALPase活性が若年者より有意に減少していたので、歯髄修復能が落ちてくることを示している。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] Suda H et al: "Neurtphysiological evalution of intraligamentary anesthesia" Dentistry in Japan. 31. 46-50 (1994)

  • [文献書誌] Okiji,T.et al.: "Distribution of Ia antigen-expressing nonlymphoid cells in various stages of induced periapical lesions in rat molars." J.Endodont.20. 27-31 (1997)

  • [文献書誌] Okiji,T.et al.: "Age-related changes in the immunoreactivity of the monocyte/macrophage system in rat molar pulp" Archs.oral Biol. 41. 453-460 (1996)

  • [文献書誌] Ikeda,H.et al.: "Three groups of aferent pulpal nerve fibers show different electrical response properties" Archs oral Biol. 40. 895-904 (1995)

  • [文献書誌] Ikeda,H.et al: "The isolation of odontoblasts from cat teath" J.Physiol. 476(9). 12-13 (1994)

  • [文献書誌] Karnal,AMM.et al: "Defense Responses of Dentio/Pulp Complex to Experimentally Induced Caried in Rat Molars" J.Endodontics. 23(2). 115-120 (1997)

  • [文献書誌] 砂川光宏・須田英明: "口腔外科学(歯痛および関連顔面痛)" 口腔保健協会, 147 (1995)

  • [文献書誌] Suda et al.: "Proceedings of International Conference on Detri/Pulp Conplex 1995 and the Interretrird Meeting on Clinical Topics of D/P Complex" Quintessence Publishing Co., 377 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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