研究課題/領域番号 |
05404071
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
渡邊 達夫 岡山大学, 歯学部, 教授 (20034176)
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研究分担者 |
森田 学 岡山大学, 歯学部・附属病院, 講師 (40157904)
市川 博之 岡山大学, 歯学部, 助教授 (20193435)
杉本 朋貞 岡山大学, 歯学部, 教授 (50135729)
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キーワード | 血管内皮細胞 / ヒト歯肉 / 歯周病 / 細胞培養 / マッサージ |
研究概要 |
本年度の研究実施計画は、ヒト歯肉毛細血管内皮細胞培養法の最適条件の検討と、ヒト臍帯内皮細胞およびヒト歯肉線維芽細胞の機械的刺激に対する応答性の二点であった。ヒト臍帯内皮細胞およびヒト歯肉線維芽細胞の応答性については、フレクサ-セルの納入が11月と遅れたため、現在実験中である。 ヒト歯肉毛細血管内皮細胞培養の最適条件は、MCDB107培地に20%の牛胎児血清、75μlの内皮細胞増殖因子(ECGS)、30μg/mlのヘリンパ、1μg/mlのインシュリン、100U/mlのペニシリン、100μg/mlのストレプトマイシンを添加したものが最適であることが分かった。増殖因子として、血管内皮細胞に特異的に作用するVEGFについても検討した。ヒト歯肉毛細血管内皮細胞では、VEGFはECGSの59%の増殖効果を示すにとどまった。またECGSはヘパリン添加によって、1.3倍の増殖促進作用を示したのに対し、VEGFではヘパリンの添加の効果は観察されなかった。牛胎児血清の濃度は、ヒト臍帯内皮細胞では30%以上では増殖能が低下するが、ヒト歯肉毛細血管内皮細胞では、20%と40%の間に有意な差がないものの40%まで濃度依存的に増殖能の増加が認められた。 また、歯肉提供者の年齢、性別、湿重量と毛細血管内皮細胞の分離の関係を調査したところ、10歳代・20歳代で43%、30歳代・40歳代では25%の確率で分離が出来、50歳代以上では5例中1例も分離することが出来なかった。このことから、年齢が若いほど高い確立で細胞分離が出来ることが分かった。性別、湿重量と分離できる確率との間には、相関はみられなかった。 今後は、ヒト歯肉毛細血管内皮細胞を分離する確率をさらに高くする方法を工夫する必要がある。これが確率されれば、歯周病における宿主側の細胞因子に関する研究は、飛躍的な進歩を遂げるものと期待される。
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