研究課題/領域番号 |
05404084
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
近藤 寿人 大阪大学, 細胞生体工学センター, 教授 (70127083)
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研究分担者 |
東 雄二郎 大阪大学, 細胞生体工学センター, 助手 (30181069)
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キーワード | クリスタリン / δEF1 / δEF2 / ES細胞 / 標的遺伝子組換え / 突然変異マウス / 水晶体分化 |
研究概要 |
δ-クリスタリン発現の水晶体特異性は遺伝子第3イントロンのなかにあるエンハンサーのDC5領域によって規定されている。DC5領域の活性は2種類の活性化因子と、一種類の抑制因子によって制御されている。 まず、抑制因子δEF1がニワトリからクローン化され、そのマウスホモログも単離された。ニワトリ、マウス胚におけるδEF1の発現は、水晶体以外でも器官形成期の筋節や神経系の組織などで特に発現が高かった。筋節において同じ時期に発現されるMyoDファミリーの結合配列のなかにδEF1の結合配列が含まれており、δEF1は、筋節でMyoDファミリーに対する抑制因子として作用することが予想された。ジーンターゲッティング法により、δEF1遺伝子欠損マウスの作製を行った。まずδEF1のDNA結合に重要なC末端側のZn-フィンガードメインを欠損するように、ターゲッティングベクターを構築し、相同組み換えを起こしたδEF1欠損ES株を単離した。キメラマウスをへて、δEF1欠損突然変異体マウスを得た。ホモ変異個体の多くは胚性致死であり、一部出生するが生後1、2日以内に死亡した。 DC5領域の活性化因子の1つδEF2のcDNAをクローニングしたところ、Soxファミリーに属することが明らかになった。クローン化されたδEF2を強制発現することによって、δEF2のエンハンサー活性化能が確認された。
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