研究課題/領域番号 |
05404087
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研究種目 |
一般研究(A)
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研究機関 | (財)東京都精神医学総合研究所 |
研究代表者 |
橋本 勲 財団法人東京都精神医学総合研究所, 精神生理研究部門, 副参事研究員 (40250211)
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研究分担者 |
今田 俊明 日本電信電話株式会社, (NTT)基礎研究所・情報科学研究部, グループリーダ
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キーワード | air-puff刺激 / 振動刺激 / 多点皮膚刺激 / 皮膚変位 / 末梢神経活動 / 心理物理量 / 電位計測 / 磁界計測 |
研究概要 |
1 刺激装置の開発 (1)電位計測に用いるための多点air-puff刺激装置を開発、制作した。 (2)電位、磁界計測のための磁気雑音の少ないピエゾ素子を用いた単点ならびに多点振動刺激装置を開発、制作した。 2 皮膚変位の計測 上記刺激装置により発生させた刺激を皮膚に与えたときの皮膚の動きを高速度カメラで撮影し、ミリ秒単位の時間精度で視覚化する事ができた。しかし皮膚変位の定量化のためには高度のコンピータ解析が必要であり、これを平成6年度に実現したい。 3 末梢神経活動の電位計測と心理物理量 機械受容器密度の異なる手指の複数点に同一刺激強度のair-puff刺激を与えると、駆動される末梢神経活動量(振幅、時間積分)は受容器密度に応じて(必ずしも線形ではないが)変化する。これに対して主観的な心理物理量は同一であった。この中枢における入力情報の差別的変換は手の感覚機能の発達の密接に結びついた脳の学習過程の結果と推察される。 4 末梢神経活動の磁界計測 末梢神経活動の非侵襲的な磁界計測はまだ始まったばかりであり、未知の部分が多い。従来の報告では、電位計測と異なり末梢神経活動磁界は単相性であり、脱分極相のみが検出され、再分極相は検出されなかった。しかしHashimotoら(1991)により活動磁界は2相性で各々脱分極相と再分極相を反映していることが示された。本年度の研究においては更に多点(63点)からの詳しいマッピングにより四重極子パターンを初めて視覚化する事ができた。平成6年度においては本計測データから逆問題を解いて、信号源推定を行いMRI画像上に重ねる。
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