研究課題/領域番号 |
05405004
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
四方 義啓 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (50028114)
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研究分担者 |
高橋 誠 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (00281064)
長谷川 勝夫 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (70004463)
御橋 廣真 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (30022594)
大沢 健夫 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (30115802)
北岡 良之 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (40022686)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1996
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キーワード | 現実課題の解決 / 人文社会科学との交流 / 生理学からの課題とその解決 / 歯学からの課題とその解決 / 生物学からの課題とその解決 / フィールドワークを行う数学 / コンピュウタ-教育と数学 |
研究概要 |
「多元数理科学」という新しい学問分野を確立するにあたって、「多元数理科学とは何か」という問題に作文で答えるだけが多元数理科学の確立ではないし、また多元の意味するところが人文・社会科学などこれまで考えられなかった諸分野と数理学との単なる言葉の上での交流に止まるべきではないと考えた。「多元数理科学」という新しい学問分野の確立は、単なる理屈や言葉遊びとしての自己を確立することではなくて、異分野からの問題提起・研究依頼に応えて、それを数理的に処理・解決してゆくという現実行為そのもの、さらにはその解決を一般化してゆく学問的な柔軟さ・高さ・強じんさを数理学の中に確立することにおいて存在するべきである。 したがって、このような学問を確立するためには、諸科学分野から実際に研究依頼を受け、その問題を数理的手法によって解決して見せ、またそれを一般化する数理的手法を開発して見せることこそが最も早道であると考えた。そこで、本論文集では医科・歯科などの生理分野、また生物学、経済学からの研究依頼を多元数理科学がどう解決し、どう応えたかのサンプルとしてのいくつかの論文を収録した。 なお、多元数理科学の確立にあたって、その教育までを視野に入れるのが当然であることは重々承知しているが、その教育法の確立にあたっては「問題採集」における討論、さらには当該分野と共同してのフィールドワークなど、これまた文献化・マニュアル化しにくい部分が非常に大きい。このような場合、学生に「後ろ姿を見せる」ことこそが最大の教育であると考え、本研究では脳波採集・重心動揺測定、イ-スト飼育など生理学、生物学などの諸分野との課題発見のための実質交流や共同実験に学生を立ち会わせることを主眼とし、マニュアル作成には重点を置かなかった。しかし、ただ一点だけ、コンピューター教育に関して上のような思想を述べた論文があったので再録した。
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