研究課題/領域番号 |
05451002
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
藤本 隆志 東京大学, 教養学部, 教授 (20001795)
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研究分担者 |
村田 純一 東京大学, 教養学部, 助教授 (40134407)
山脇 直司 東京大学, 教養学部, 教授 (30158323)
今井 知正 東京大学, 教養学部, 教授 (50110284)
宮本 久雄 東京大学, 教養学部, 教授 (50157682)
山本 巍 東京大学, 教養学部, 教授 (70012515)
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キーワード | 言語 / 制作 / 技術 / 相対主義 / 共同体 / 公共性 / 身体 / 環境 |
研究概要 |
(1)人間存在にとって「制作されたもの」に尽きない自然ないしは環境の意味を考えるにあたっては、技術的自然(志向的自然)に還元することが不可能な「生きられた自然」としての身体という視点をとることが必要であること。また、行為と環境との関連を考えるうえで人間ないしはその身体が環境と不可分なものとして位置づけられねばならないこと。(2)人間中心主義的あるいは相対主義的な言語をこえた人間と環境との関係を把握する言語の可能性を探り、一方でヘブライ思想の神の制作的言語行為に人間の自己理解の原型が見られること。また他方、「性」「食」「死」などにおける人間のあり方は相対主義を超えるものがあるが、それはむしろ「今、わたしにとって」という局所性(かけがえのなさ)を強く指向すること。(3)プラクシス(実践)などと区別されるポイエ-シスの独自の位相を、カントやH.アーレントらを手がかりにしながら明らかにしたこと。それが様々な意味で他者へと開かれた言語をもたらしうるものであること。しかしながらここには新たな表象主義へとつながる危険性のあること。さらに文化的・歴史的多元主義への可能性が内包されていること。(4)現代の規範的政治理論(コミュニタリアニズム)およびそれをうけた規範的経済理論における共同体の問題を概観・検討し、文化的・歴史的に条件づけられた(価値、規範に関して多元的な)共同体の共存の論理の構築が急務であるという認識に達したこと。(5)意図的な身体行為は、それが環境から不可分な関係にあるというのみならず、意図と実行に関わる合理性の条件はあらゆる言語ゲームに共通の条件であるという意味においても非=独我論的なものであり、意図という概念は言語ゲームのつくる公共性のもとで「共同制作論」の基礎概念であること。
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