研究課題/領域番号 |
05451005
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
印度哲学(含仏教学)
|
研究機関 | 大正大学 |
研究代表者 |
石上 善應 大正大学, 人間学部, 教授 (90054618)
|
研究分担者 |
村瀬 嘉代子 大正大学, 人間学部, 教授 (70174290)
星野 英紀 大正大学, 人間学部, 助教授 (00054669)
松濤 誠達 大正大学, 文学部, 教授 (20106727)
藤井 正雄 大正大学, 文学部, 教授 (30054638)
田丸 徳善 大正大学, 文学部, 教授 (40011358)
|
研究期間 (年度) |
1993 – 1995
|
キーワード | 表層的構造 / 基層的習合性 / 応用社会学 / 社会福祉 / カウンセリング |
研究概要 |
仏教の歴史は、教理上の発展を維持しながら、一方において、いかに各時代と適応し、社会化と近代化が実践されていくことができるかを模索し、検討してきた。しかし、一方において、教団の発展は大ききなるにつれて、直ちに連動して、その成果を示すのには、時間のずれが目立つようにもなった。それには幾つかの要因がある。大別して、教理レベルの表層的構造と民衆レベルの基層的習合性とが、大きく溝を造り出した。その度に近代化の要請がなされて、まさに歴史は繰り返しながらも今日に至ったことは否めない。一方、諸科学はきわめて流動的に多岐にわたる学問分野を産み出してきた。今や学際的に、各部門の統合と共通性の把握から、この問題に取り組まなければならない時代に至っている。さらに、問題意識のあり方もまた検討課題とされている時代でもある。現代意義を問うまえに、何を明らかにしなければならないか。そのためには、現代そのものの在り方が分析される必要がある。意義の強調は過去の研究であることの方がはるかに多いからでもある。ここでは、そのことを意識しながら、仏教以外の学的領域の研究と方法論とを組み合わせ、現在、何がもっとも欠如しているかをその中から抽出すると同時に、総合的に応用仏教学を構築する努力を継続していかなければならない。そのために、仏教学を軸として、社会学や社会福祉、さらにはカウンセリングの具象的アプローチとその課題を相互に交流させていく必要がある。その営みが一つの経過に過ぎなくても、現代との取り組みに躊躇があってはならない。当然、その成果に批判が出されることであろうが、そのことから学的葛藤をふまえて、一歩前進することも肝要である。 尚、本研究の成果を基とし、平成8年度中に出版を予定している。
|