研究概要 |
先に提出した平成6年度研究計画調書(継続)の「当初計画の変更点」で指摘しておいたように、元々3年計画であったものを2年間に短縮したため、結果の分析用に使用する大型計算機に変えて、パーソナルコンピュター(Macintosh)に依存することになった。予算の大半をこれに充当した点と期待した症例入手の困難に遭遇した点に問題点を残した。 本研究の重点は、“U"仮説にもとずく類型的診断のうち、U-1型を中心に比較的軽度の症例を収拾し、吃音の予防に係わる諸条件を抽出することにある。当初の計画では東京都内並びに周辺の諸県で“U"仮説による治療・指導を実施する施設やことばの教室に来訪する症例を想定したが、予防に役立つ症例は皆無に等しく、症例入手には寧ろ、広く一般家庭、幼稚園、保育園や3歳児検診の実施される保健所に求められる事が判明した。従って今後症例は長期的に且つ全国的に実施する必要がある。30症例を目標に考えた当初ののプランは大幅に変更されねばならないであろう。恐らく10年は必要と考えられる。 上記の状況から平成5〜6年度の計画では少数例のモデルに切り換えること。当分の間はコンピューターの整備と分析ソフトの開発に当てることの2点に絞ることにした。現在、コンピューターには、Macintosh Quadra 840 AV 24MB/HD500/CDと付属設備の設営が終了し、且つ移動用コンピューターとしてMacintosh Power Book 180 C 12MB/HD160漢を購入した。ソフトの開発は今後の課題で、既設のものとしてJMP,Aldus Persuation2.1とDelta GraphDroを入手した。
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