研究課題/領域番号 |
05451035
|
研究機関 | 東北学院大学 |
研究代表者 |
斎藤 吉雄 東北学院大学, 教養学部, 教授 (10004029)
|
研究分担者 |
横井 修一 岩手大学, 人間社会科学部, 教授 (00048802)
谷田部 武男 東北学院大学, 教養学部, 助教授 (50150769)
遠藤 恵子 東北学院大学, 教養学部, 教授 (10132002)
五十嵐 之雄 東北学院大学, 教養学部, 教授 (00048737)
|
キーワード | 社会情報 / 情報リテラシー / 地域メディア / 情報公開 / 個人情報の保護 / CATV / 高齢者のサポートシステム |
研究概要 |
地域住民の生活や公共的サービスにかかわる分野での新しい社会情報システムの導入経過と、その実施にともなう諸問題を、次のような地点での事例を対象として、主にソフトな面に焦点を当てながら実証的に調査研究した。 1.岩手県沢内村および大阪府松原市における保健・医療・福祉のネットワーク化を指向した地域包括保健医療福祉システム構築の進展状況と問題点 2.山形県米沢市、岩手県釜石市、秋田県男鹿市における新たな地域メデアとしてのCATVおよび災害情報システムの構築経過と住民のニーズの実態、 3.宮城県登米町および山形県米沢市における高齢者へのサポートシステムの電算化と住民カードシステムの構築の実態と住民の対応、 4.仙台市における新しい地域社会情報システムの稼働状況とそれらにともなう個人情報の保護や情報公開のための施策の進捗状況、 これらの現地調査によって新しい社会情報システムのハードな側面での著しい進展にもかかわらず、対応すべきソフトな情報制度の整備が伴わず、作成されているものもほとんど形式的なものにとどまっていること。とくに地域住民の対応や意識の実態をみると、これらの新しい情報媒体へのアクセス、情報リテラシーや処理能力、参加と学習意欲、プライバシー保全感覚、情報公開要求などの規範意識などにおいては、いづれのケースにおいても著しい遅滞やズレがあることが判明した。したがって、これらの社会情報の開発・保存・制御の機構整備のためには、なによりもこのようなソフトな面での社会的調整の方策の探究が緊急の課題となっていると言えよう。
|