研究概要 |
今回の調査は、学生アルバイトを総合的に把握することが最終的な狙いであり、学生アルバイトが日本の労働市場における需要供給関係の中でいかなる状況にあり、その問題点は何かをはっきりさせていきたいと考えている。今回の調査実施から調査回収、データファイル作成までまだ日時が浅いが、今回はクロス集計が主体となり、多変量解析の試みは文末に暫定的まとめとして僅かに行ったにとどまった。調査の全体結果概況を出来るだけ早い機会に報告し公表することが、現段階での我々の責務と考え、ここにその集計結果の提示を行ったわけである。しかし、クロス集計を中心として分析結果においても、学生アルバイトの実態と学生のアルバイトについての実態と意識は如実に現れており、分析結果はこの分野における資料として大方のご参考になるものと考えている次第である。 (1)調査対象:中京以西の30大学の在学学生 (2)調査方法:調査票は自記法を使用。B4大用紙1枚の調査票ニチェックと自由記述を併用した。 (3)調査期間:1993年6月〜7月(この時期は1年生のアルバイト活動がそろそろ始まる時期か軌道に乗る時期と考えて設定した。) (4)有効回収票数:総数6,958票[但し今回の調査報告書には遅れて回収した1大学を除いた6,639票で分析を行った。なお、そのうち「現在アルバイトをしている」は4,048票(現在アルバイト率61.4%)。 (5)調査票の構成:調査票の調査項目は下記の項目群からなっている。 【.encircled1.】個人属性関係項目 【.encircled2.】奨学金受給の有無 【.encircled3.】仕事についての状況と労働条件 【.encircled4.】アルバイト先での処遇と職場風土 【.encircled5.】現在のアルバイトに対する態度 【.encircled6.】アルバイトと学業との兼ね合いについて 【.encircled7.】アルバイトは将来の職業生活や能力向上に役立つか 【.encircled8.】アルバイトで得た収入の使途 【.encircled9.】アルバイト生活全体満足度で、全体で質問数は下位質問(SQ)を含めて39問。 (6)今回の調査報告書は単純集計、クロス集計(9項目による全回答項目クロス)、と暫定的まとめとしての多変量解析(I、II、III、およびクラスター分析)を行った。 (7)このデータを用いた研究分析及び関連の研究は、今後とも続行する。
|