研究課題/領域番号 |
05451047
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
金田 利子 静岡大学, 教育学部, 教授 (60086006)
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研究分担者 |
諏訪 きぬ 鳥取大学, 教育学部, 教授 (70105170)
木下 孝司 静岡大学, 教育学部, 講師 (10221920)
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キーワード | 3歳未満児「保育の質」 / 「保育の質」をとらえる指標 / 保育アンデンティティー / 0歳児クラスにおける個と仲間 / 1:1保育と抱き / 育休明け保育の親子通園 / 1歳児保育への見通し / 保育者と保護の保護観 |
研究概要 |
今年度の実績-以下のような点で3歳未満児保育の質の向上に向けての知見が得られた。 1.3歳未満児保育における「保育の質」をとらえる指標(枠組み)の設定-これまでの内外の研究にあたり、かつ、平成5度に行なった就学前最後の5歳児の段階でみた保育の質を手がかりに、さらに今年度(平成6)の始めから定期的に観察してきた0歳児クラスの姿や保育者と保護者へのアンケートをもとに作成した。→『鳥取大学教育学部研究報告』 2.保育者と保護者の保育観と「保育の質」との関連をとらえることができた。-保育は生きた関わりであるから個性があって当然であり、ある個性がでて初めて、ある園の保育の質が高められていく。その際、豊かな保育観が点として存在しているだけでは保育の質に転化せず、面すなわち園の「保育アンデンティティ」が確立したとき、保育の質が高くなっていくということが実証できた。→科研費補助金研究成果報告書(様式1) 3.保育アンデンティティ(保育ID)の在り方と3歳未満児保育に見る「保育の質」-保育IDの確立がないと保育に安定が見られない。0歳児に1:1を強調していても、自立への見通しがないと「抱き」中心の保育になり、子どもの能動的な活動が引き出せない。個の関わりを重視しつつ仲間との関わりを意識化している場合は、0歳児クラス児においても仲間の中で「自分」を形成していてかつ安定している。→『発達』(ミネルヴァ)62号および前掲報告書 4.育休明け児の保育入所の分離不安の問題と積極的接続の可能性が見いだもっとも分離不安の強いときだが、親が勤務してないときに親子通園することによって、親子双方に積極的な効果が見られた。→『発達』62号および前掲報告書 以上1〜4で、乳児保育の計画内容面で土方弘子氏(大垣女子短大)の協力を得た。 5.0歳から1歳への「ふり・みたて」を誘う保育については、研究分担者者の木下孝司氏の研究に学び、さらに0歳から1歳に向けての保育の質研究への方向を見いだすことができた。→上記科研報告書
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