研究課題
本研究は、大学設置基準の大綱化を中心にその前後における大学のカリキュラム改革の実態を、(1)教育理念の設定、(2)それにもとづく実際の改革状況、(3)改革の及ぼす学内外へのインパクトの側面から、文献資料、大学関係者へのインタビューによりインテンシヴに明らかにすることを目的とする。1993年度については、(1)内外の関連文献の講読をつうじて理論仮説の構築(2)それにもとづき、事例研究の対象となる国内の大学の選定、およびインタビュー、(3)資料収集と来年度におけるインテンシブな調査の対象となる研究科(大学院)の選定の目的を兼ねた全国調査をおこなった。これまで、東京理科大学、国際基督教大学、慶応大学藤沢湘南キャンパス(総合政策学部・環境情報学部)、東京大学理学部物理学教室、広島大学文学部・理学部・総合科学部・教育学部・工学部・大学教育研究センター、北陸先端研、神戸大学・大学教育研究センター、関西学院大学・総合教育研究室、鹿児島大学水産学部・工学部、松山東雲女子大学・短期大学、京都大学教育学部・総合人間科学部、立命館大学本部・教育科学研究所、金沢工科大学、大阪大学人間科学部において関係者へのインタビューをおこなった。1994年度は、このとりまとめ作業をつうじて、わが国の大学のカリキュラム改革の動向を総合的に明らかにすることを課題としている。また、大綱化以降の大学改革のもう一つの動向として、大学院の拡充・整備があるが、これについては、全国の国公私立大学院の研究科長を対象に、改革実態に関する調査をおこなった。1994年度は、この結果にもとづき、いくつかの典型的な事例を抽出しインテンシブなインタビュー調査をおこなうことを予定している。
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