• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1994 年度 実績報告書

Erdeni tunumal neretu sudur orusibaの研究

研究課題

研究課題/領域番号 05451068
研究機関早稲田大学

研究代表者

吉田 順一  早稲田大学, 文学部, 教授 (70063716)

研究分担者 岡 洋樹  日本学術振興会, 特別研究員
石濱 裕美子  早稲田大学, 文学部, 講師
柳澤 明  早稲田大学, 文学部, 講師
キーワードアルタン=ハーン / モンゴル / チベット / 仏教 / ダライ=ラマ
研究概要

平成6年度は、前年度に引き続いて研究代表者・分担者による研究会を定期的に開き、モンゴル人研究者(賀希格陶克陶氏)の助言を仰ぎつつ、“Erdeni tunumal neretu sudur orusiba"(アルタン=ハーン伝)の本文中に見られる難解語句の解釈と、和訳文の検討を重点的に進めた。その結果、本書の特に仏教に関連する部分には、通常のモンゴル語としては解釈が困難な語句が多数含まれているが、それはチベット語の仏教術語からの直訳と見られること、またこうした直訳体は16世紀〜18世紀にかけてチベット語からモンゴル語に翻訳された仏教典籍(大蔵経等)中にも共通するものが多く認められること、一方、仏教関連以外の難解語句については、『モンゴル秘史』をはじめとするモンゴル古典文献中に、共通するものが相当数見出せることが明らかとなった。以上の知見に基づいて、(1)チベット語からの直訳語句については、漢訳仏典を通じて日本でも一般に普及している対応語句が存在する場合はそれを利用し、そうでない場合は新たに適当な訳語を考案した上、付注において説明を加えること:(2)仏教関連以外の難解語句の解釈に当たっては、『モンゴル秘史』等他の文献中に見られる用例との比較検討の結果を可能な限り生かすこと;との基本方針のもとに、和訳の草稿の大部分を完成し、引き続き付注作業に着手した。また、上記各作業に必要な資料・研究文献を、前年度に引き続き、日本での他、一部は中国(内蒙古及び北京)において購入した他、原写本の良好な写真若しくは複写の入手についても、原写本を所蔵する内蒙古社会科学院との間で交渉を継続中である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 石濱 裕美子: "パンチェンラマと乾隆帝の会見の背景にある仏教思想について" 内陸アジア言語の研究. IX. 27-62 (1994)

  • [文献書誌] 石濱 裕美子: "転輪王思想がチベット・モンゴル・清朝三国の王の事績に与えた影響について(シンポジウム報告)" 史滴. 第16号. 59-63 (1994)

  • [文献書誌] 岡 洋樹: "ホヴド・オオルト旗の成立-乾隆朝中葉におけるザサク旗に関する一考察-" 松村潤先生古稀記念 清代史論叢. 95-108 (1994)

  • [文献書誌] 岡 洋樹: "清朝国家の性格とモンゴル王公(シンポジウム報告)" 史滴. 第16号. 54-58 (1994)

  • [文献書誌] 柳澤 明: "いわゆる「ブトハ八旗」の設立について" 松村潤先生古稀記念 清代史論叢. 109-123 (1994)

URL: 

公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi