研究課題/領域番号 |
05451069
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
藤本 和貴夫 大阪大学, 言語文化部, 教授 (70029734)
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研究分担者 |
中谷 功治 大阪大学, 文学部, 助手 (30217749)
竹中 享 大阪大学, 文学部, 助教授 (90163427)
江川 温 大阪大学, 文学部, 教授 (80127191)
川北 稔 大阪大学, 文学部, 教授 (70107118)
合阪 学 大阪大学, 文学部, 教授 (50027976)
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キーワード | 言語 / 政治支配 / 多民族国家 / ハプスブルク帝国 / ロシア / 大英帝国 |
研究概要 |
平成5年度以来、研究参加者相互の認識の共有をはかりつつ言語と政治支配の関係をヨーロッパ史のなかに位置づけることを目標に研究会を続けてきた。 本研究の最終年度である平成7年度は、森本真美が19世紀から20世紀のイギリスをとりあげ、今日なお世界中で読みつがれている少年文学が、後に名をなした政治家や文筆家に、その「胸おどる物語」に織り込まれた「帝国」のモチーフによって大英帝国の未来を担う者としての自覚を少年たちの深層心理に植えつける上で果たした役割を論じた。 研究代表者の藤本はこれまでの旧ソ連・東欧、イギリス、フランスおよび古代・中世における言語と政治支配の関係の報告討論で得られた成果を研究会で総括し、その総括をめぐって各研究者から補足的報告と意見を受けた。言語と政治支配の問題に対して意識的な対応がおこなわれるのは、ハプスブルク帝国においてであるが、米国、ロシア、EUなど、現在のあらゆる多民族国家が、依然として言語と政治の関係のあり方については、感情的な対立と激しい論争をかかえており、今後もより深い研究が必要であることを確認した。 本研究の結果を基に最終的な報告書の執筆と作成をおこなった。
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